上智大学・教育社会学ゼミ・就職活動・就職説明会

毎年、恒例で開いていますが、教育社会学ゼミの4年生がゼミの3年生に、就職活動に関して話す会を、今年も下記のように開きます。
卒業生の方も、是非ご参加下さい。就職活動では見えない、職場・職業の様子を、お話いただければと思います。
ご参加をお待ちします。

日時 12月16日(水) 午後7時~9時
場所 上智大学  2号館14階 教育学科会議室2

武内 清

教育社会学Ⅱ リアクション (11月10日)

        担当 武内
テーマ  1 今の若者は安定志向か? 2 エコの時代か?
3  大きな成功を求めるか、失敗を恐れるか
1 安定志向か
・ 今の若者の多くが安定志向であると思うし、私もその中の一人のような気がする。今、経済不況だということもあって、その志向は更に強まっているのだと思 う。/・私は自分でもとても安定志向であり、できるだけ無駄(だと感じる)エネルギーを使いたくない保守的な人間だと、この授業を通してつくづく感じた。 /・社会は安定志向にあるのではないか。不景気と言われるこの社会では、誰もが不安を抱き、敏感になっている。現代の若者はだからこそよりシビヤに現実 を見つめているのではないだろうか。/・今の生活レベルより下へはいきたくないという考えが何より強い。ハイリスクハイリターンのかけや不安定な生活は望 んでいない。/格差社会と言われていて、失敗した場合の取り返しのができない社会だという雰囲気が今の社会に取り巻いています。・私は安定を求める。スリ ルを味わっている場合ではない。大成功を納めるためのスリルが恐い。勝負は特にしたいと思わない。/「負け組じゃない人が勝ち」という感じになっている。 勝ち組へのあこがれよりも負け組を見下す方の感情が強いのではないか。/・安定ではなく冒険を望む人は、上層の人か一番底辺の人ではないか。中間層の大多 数はわざわざリスクを負う必要性はない。/・友達はほとんど全員が大企業への就職を希望しています。「良い大学に入って良い就職をする」ことが多くの子ど も・若者の目指すところになった現代だからこそ、受験競争の激化、就活の前倒しという社会現象が起きている。・冒険型(失敗を恐れない)は、基本的に高学 歴の層の人たちからしか生まれないように思う。自分に自信があり、企業で失敗しても自分自体は大丈夫だからなんとかなるというような思いがある。今までの 成功体験(学歴による)も挑戦へのきっかけになるであろう。/・大きな成功を求める人は、経済的に余裕のある人が多いのではないかと思う。失敗しても自分 に蓄えや経済的後ろ盾があれば、生活していくことができる。/いるものでなければエネルギーを費やさないというのが私の実情です。/・大企業を求める人が 多いのは、安定志向の象徴だと思います。/・リスクを恐れる社会ーそれはメディアの影響が大きい。/・団塊世代は、自身の成したことが後の世代に影響する ことを知るべきだ。/ ・若者は将来の安定を求めいているが、現実はそれにともなっていないのではないかと考える。/ もし経済的に可能ならば、専業主婦としてのんびり生きたいという思いもある。/ リスクを避け、大きな成功よりも平和な暮らしを求めている。/ 若者は面倒くさがりやではないのか。/・私は結婚するなら、なら大きな成功を求める人の方 がいいです。(そして)私は安定した職業に就いて、少しの失敗なら大丈夫のようにしたいです。/・全体を通して、日本人は人間らしさを失っている気がす る。素直を気持ちを押し殺して理性のみで生きている感じがします。と同時に 自分も安定志向だしエコ志向だと思います。安定があってこそ新たな事柄に挑戦 できると思う。 /・私自身エコだなと感じました。ただ、私自身過去に失敗したことがトラウマになっているのか、成功すると確証しているものでなければ、 エネルギーを費やさない。/ リスクを避ける生き方というのは、辛い思いをすることはないと同時に、何か大切なものを知ることもなく生きることではないかと不安を覚えました。

2 エコ恋愛婚について
・「今時の男女は恋愛にエコを求める」という文に、斬新なフレーズとアイディアで面白いなと思った。 草食系男子が話題にのぼり、婚活をテーマにしたドラマもできる時代。
/ ムダな恋愛をするくらいなら自分の好きなことをして時間を使いたいと思っている私はまさに”ゼロラブ族”である。/ 「彼氏いるの?」と言われることに不快感を抱く。 彼氏のいない毎日は充実しているし、そこに物足りなさを感じることはない。/ 毎日連絡をとったり週に何度も会ったりするのが面倒くさい、という意見をよく聞きます。/ ・私は大きな成功を求めるより失敗を恐れるタイプだと思うから、お金持ちと結婚して楽に暮らす幸せより、普通の人と普通に暮らす幸せを選ぶと思う。/
ド キドキ、ワクワクといった嬉しい感覚やまた傷ついたりする感覚は、私個人としては人が成長する為の大事な要素だと思いますが、エネルギーを使うのは事実 で、それを恐れる人が身近に多くいることに気がつかされました。//(上智の女子学生は、)恋愛に関しては、エコ的で、来るものを待つ人が多い。他のこと に関しては、エコ的だとは思わない。/・実際好きな人ができると、人は必死になっていると思う。しかし、恋愛に求めるものが、激しさや情熱というよりは、 癒しや安定になってきているかもしれないと思う。/

2 安定志向を越えて
・学生時代には損得勘定ではなく、全てことに全力で取 り組んでほしいと思う。/大学生などは、特に新しいこと、今までとは違っうことに挑戦しようという気持ちの人が多いと思う。/・「この世の中にムダなんて ない」ー全てのことに意味があり、そこから人は学び、前に進めるのだと思う。/・失敗してもめげない精神力が人を強く成功へ導くと思います。
何を おいて失敗してもそこから学ぶものは本当に多い。今の若者は行動力がないというよりは極端にナイーブな一面があるのではないか。/・私は今の時代が「エコ の時代」だと思いません。我慢してもエネルギーは消費します。今の人は欲がないんですかね? マサか! 人間は色々な分野において欲がある筈。/ / 私はどちらかというと冒険をしてきた。高校も親元を離れ上京したし、私立女子校という身分で[松屋」にも何回も入った。/リッター35キロのプリウスよ り、時代に逆行したツインターボ・ハイオク車レガシー(利リーター7キロ)が愛おしいもののです。/・何事にも無気力だと何も得られないし、人生を人より 損をして生きているように思います。/・「やってみてダメだった方が、やらないよりも良い」と思っています。/・「やった後悔よりやらななかった後悔の方 は大きい」という風に考える傾向があるように思います。たとえ、失敗してもまた頑張ればいいのではないかと思います。大きな失敗を恐れる時間があるのな ら、その時間に成功につながる努力にあてたいと、私は考えます。つまり、私はかなり楽観主義者なのだと思います。
・私は失敗を恐れるより大きな成 功を求めたい。今の自分を守るだけでは人生はつまらないと思う。波瀾万丈な方がお金や人生の大切さ、家族の絆などを感じて生きていける気がする。常に向上 心をもって生きることこそ、自分を高め人生を豊かにできるのではないだろうか。// 大きいリスクを背負って何かをやり遂げないと大きな成功は覚束ない。

上智大学・教育学研究会のお知らせ

 下記のように、この10月に上智大学・課程センターに着任した沢田先生を講師に、上智大学教育学研究会が開催されます。
どなたでも参加可能です。ご参加下さい。

日時  11月17日(火曜日) 午後5時30分~7時30分
場所  上智大学 2号館 14階 教育学科会議室2
報告   澤田 稔 (上智大学・課程センター・准教授)
テーマ;
現代アメリカ合衆国における道徳教育のポリティクス
――批判的教育研究から見た人格教育の諸問題――

武内 清
上智大学教育学科教育社会学研究室
〒102-8554 千代田区紀尾井町7番1号
TEL:03-3238-3649・/FAX : 03-3238-3980
E-mail: fwne3137@mb.infoweb.ne.jp
https://www.takeuchikiyoshi.com/modules/news/

教育社会学Ⅱ リアクション (10月27日)

         担当 武内 清
ニート、 フリーター、 キャリア・職業選択、高学歴な母親の進学観、他

<夢あるフリーターについて>

・夢や希望があれば夢や希望がないフリーターよりいいのか、という話しはとても興味ぶかいものであると思った。自分の好きなことを仕事にする人は、ほんの一握りだと思う(4年 女)
・ 夢を追うのはよいことだが、夢破れた時のことを考えるのも必要なのではないか(2年、男)
・フリーターになり、自分の人生の最後を想像したとき、幸せであるなら、それでいいのかなと (3年 女)
・ニートを生み出すさまざまな社会的背景があることに驚いた。(2年、女)

<「13歳のハローワーク」ー「好き」で職業を選ぶ、ことについて>

・自分が好きな仕事もしくはやりがいを感じる仕事でなければ必ず悔いが残るであろう(2年、男)
・努力して(フリーターを経て)、自分の夢の職業に就けた場合、その仕事に対する思い入れも強くなると思う。(2年、女)
・私は迷わず「自分の好き」なことをして生きたい、と答える。しかし、私が迷わずこれを即答できるのは、私の環境が恵まれているからなのだと、最近気付いた。(2年 女)
・自分の好きなことを職業にできたらそれは幸せなことだが、そうできる人がほんの一握りしかいないことにずいぶん前から気付いている。少しでも興味があることを仕事にできれば上出来、今の私はそう思っている(2年、女)
・好きなことをそのまま仕事に繋げるというのは現実的に考えると相当難しいことなのだと気がつかされた(2年、女)
・「自分の好き」を仕事にするのではなく、働いてその結果得たお金で「自分の好き」をやりたいです。(2年、女)
・個性や専門性を主張することを求める時代に惑わされて、自分のやりたいこと希望していたものに夢を持てなくなり、社会の中で、立ち止まってしまった若者。(2年、女)
・ 結局はその人の人生なのだから、その人が納得できる生き方をすればいいのだと思う(2年、女)

<Educated in Romance ; 女性は恋愛をすると自分のキャリアを諦め、男に尽くす>

・大学で男と出会っても、キャリアを諦めない女性が日本に多いのは、自分の人生を真っ直ぐに生きていこうという現代の強い女性像を見るような気がする。(2年、男)
・「一流大学に入ったのだから、名の知れた有名な企業に入らねば」という学歴志向の考えとつながっていると思います。なので、上智大学に人に家庭に入る割合が少ないのも納得がいきます。 (3年 女)
・ 上智の女子はおそらくプライドが高い。お嬢様大学として認知されているし、学歴もある。 男の人に尽くして家庭に入るという日本古来からの美徳は通用しな いところがある。男の人の理想も、早慶上理以上よ!!、フン!!って思っている女子も少なくない。そのプライドが幸せを邪魔することもあるであろう(2 年、女)

<女子学生のライフコース展望>

・女性にしかできない出産を皮切りに母としての育児を責任を持ってやりたいと思う(3年、女)
・私の周りにの学生は「専業主婦になって子どもの教育をしっかりしたい」という人が多い。未来の教育ママになるのだろうかと、、考えています。(2年 女)
・昔から、結婚したら仕事をやめて専業主婦になり、なるべく子どもと一緒にいてあげたいと思ってきたが、最近少し考えが変りつつある(2年、女)
・今自分は働きたいです。でも結婚、出産もしたいです。どちらもやりたいけれど、そんな私を受け入れてくれのに十分な社会はあるでしょうか。女性が子どもを産むという役割を負っている限り、とても難しいことだと思いました。(2年 女)
・思う存分、社会で働き、結婚し、子育てもする。それは私の目標であり、夢である。今はそれをいかに充実したものにするか、そのことを考えたいと思っている(3年、女)
・超有名企業に就職したいかというとそんなことはない。私が求めるのは子育てをしながら。家庭を大切にしながらでも働いていきやすい会社だ。不景気な中でもそんな会社が増えることを期待してしまう(2年、女)
・高い学歴から来るプライドと就職の際にぶつかる現実の壁は女性の働くことへの夢を破壊しかねない要素だと思います(3年、女)

<東大卒の母親の進学観、高学歴の母親>

・「東大卒の母親たちの進学観」の記事は非常に興味深かった。この記事を読んで、ずいぶんイメージが変った。(3年、女)
・ 東大卒という肩書きが必ずしまも有利に働くのではなく、逆に足かせになってしまうような時代をが来ていることを感じた。(3年、女)
・親が高学歴であることが子どもに対して、プレシャーにになっているということに、興味を持ちました。今回、学歴を得るために必死に勉強することだけが幸せなのだろうかと疑問に思いました(3年、女)
・父親が東大卒より母親が東大卒の方が、子どもの抱くコンプレックスはより大きいであろう。
・学歴が高い親であればあるほど、それを子どもに求めてしまう傾向が強いように思います。けれども、それだけが子どもにとって本当に幸せなことなのか、と考えると、そうでないように思います(2年、女)
・ 学歴が「ある」ことが、逆に壁になって選択肢が狭くなる、ということが。それは、男性より女性の方が、多いだろう。たとえば結婚 (2年、女)
「高学歴の女性が損をするなんてあり得ない」なんてことはない。パート採用で、あえて「大卒」という履歴を書かない主婦もいる。
・ 私の両親は東大というわけではないが高学歴である。その為か、幼い頃から自分は親と同じ大学もしくは東大に入りたいと思っていた。兄も親戚も皆親と同じ大 学に入学した。いよいよ私の番になり、プレシャー、プライド、さまざまな壁があったが、何とか上智大学に合格した。社会的にはそこそこエリートで満足して いる。(2年 女)
・改めて、日本の社会構成に疑問を持ちました。やはり子どもが育つ環境にあるのではないか。親が子ども人生を自由に歩めるように堂々と育てられるそんな社会に変えていく必要がある(2年、女)

<若者はなぜ3年でやめるのか>

・ 少なくとも数年は働かなければその職を極められないと思いますが、合わない職は早めに見切りをつける必要があると思います。
・ 現在、身近に社会人1年目の知り合いがいますが、その仕事環境歯相当過酷なものと感じます。1年目にもかかわらず、残業で終電の時間まで働くのは当たり前、夜中まで部署飲み必修、とても大変そうです(2年、女)
・若者の雇用も、女性の雇用も、なぜこんなに厳しいのか。(2年、女)。
・ 「今の若者は・・・」と若者に対する批判が多いが、そういう若者を作らざるを得ない状況を作り出したのは誰かを考えてほしい。年功序列制度で得をしている 階層がその身分を維持する為に、若者の雇用を制限し、それによりあぶれた若者を「ニート」と言い、冷ややかな目で見るのは間違えていると思う。 (2年、女子)
・ 不況の影響を、その原因たる上の世代はあまり被らないのに、若者にそのしわ寄せやって苦しい状況に陥らせているようでは、景気もいつまでも良くはならないように思いました。(3年、女)
・若者の早期退職の原因を本人の問題ではなく、雇用制度の問題と捉えるのは賛成だ。実際出世しないと自分のやりたいことは何もできない。(4年、男)
・年功序列が中途半端な形で残り続けるのは、やはりその恩恵に預かろうと努力してきた世代がちょうど、管理職の地位に就いているからであろう。(3年、女)
・仕事は二の次、社会の一員としてどう人の中で生きていくかを優先すれば、人々はもっと身近なところで幸せをつかめる気がします。(2年、女)
・ 仕事については、「社会とのつながり、社会での居場所を得るための仕事」という視点が重要であると思います。職業は社会に対して自分を表現する手段であり、働かない(働けない)ということは、社会的にその人が不在であることすら意味する場合があります(4年、男)

秋学期・ゼミの予定

教育社会学演習Ⅱ 水曜 3限         担当  武内 清
テーマ 青年期とキャンパスライフの社会学
(前半はテキストの報告と議論、後半は、グループ研究ないし個人発表を行う。)
テキスト(T) 武内清編『大学とキャンパスライフ』上智大学出版
プリント(P) 武内清編玉川大学出版部
科研報告書(科)武内清編『キャンパスライフと大学の教育力』
他『教育社会学』、『ニート・フリーターと学力』明石書店

10月7日 オリエンテーション
-  14日 大学の授業   富森、橋本、小島
武内清 「授業と学生」『キャンパスライフの今』P(1章)
谷田川ルミ「大学生の「向授業」を規定する要因」科(5章)
武内清 「学習する学生たち」 IDE 11月号
21日 大学スポーツ、部活動  谷川、森
鈴木守 「大学生とスポーツ」P(2章)、
武内清・浜島幸司 「部活動・サークル活動」T(2章)
28日 学生アルバイト、学生文化の社会史 横山、小野
大島真夫 「アルバイト」 P(4章)
岩田弘三 「キャンパスライフの社会史」T(4章)
11月4日 青年期の社会学  吉田、佐久間
藤村正之 「キャンパスライフの風景」 T(3章)
平塚真樹「次代をひらくシチズンの形成」『ニート・フリーターと学力』明石書店
11日 学校の選別機能と、大学満足度  木村、石川、角田、熊木
荒井克彦「学校の選別機能」 『教育社会学』
浜島幸司 「大学生活満足度」P(5章)
18日 入学格差、教育の機会均等、奨学金  猪鼻、上田、若林
小林雅之 「学生生活費からみた高等教育機会」T(6章)
25日 海外の大学  高馬、片野
小林雅之 「諸外国の教育システムと入学者選抜」T(7章)
杉村美紀 「アジアにおける高等教育と留学政策」T(9章)
12月2日 グループ研究 or 個人発表
9日  同
16日
1月6日
13日
20日

1 毎回、課題を読んで、要約とコメントを書いてレポートを提出のこと
2 発表者は、テキストの要約と参考資料のプリントを作り、当日のお昼休みに発表方法を武内と相談すること。
3 グループ研究は、3~5人程度のグループを作り、集団で研究を進める。その内容を発表すると同時に、レポートにまとめること(レポート提出期限1月中旬)
4 グループ研究に関しては、11月下旬に検討する。個人発表に切り替えることも可能。
また、グループ研究と平行して個人研究を進めることも可能。
5 合宿や4年生&OBによる就職説明会も検討中。

教育学課題研究(教育社会学) 水曜日 2時限
担当  武内 清
ゼミの発表予定
14日 浅川、屋名池
21日 中野、大野
28日 樹下、大野
11月4日 福尾、柳川、工藤
11日 岡野
18日 以下未定