「付き合っている彼女」のいる男子学生について

「彼女と付き合い始めてどのくらいになるのか」ということが、ゼミの男子学生6人の中で話題になり、それぞれ、1年、1年半、2年、5年と、淡々と報告しあっていた。お互いにお互いの相手の女性たちとも顔見知りのようで、冷やかすという雰囲気はなく、確認をするという感じであった。
 そばで聞いていた私は、6人とも、「付き合っている彼女がいる」ということにまず驚いた。われわれの過去の大学生調査では、大学生の異性付き合い率は3割くらいだったと思う。
 我がゼミには「もてる男子」、あるいは異性に積極的な男子が多いのか、あるいは回りに女子学生が多いせいなのか、おいおい考察しようと思った。

 大学生の時に、「付き合っている彼女がいる」というのは、どのようなもの(気持ち、状態)なのであろう。私のように、中学、高校、大学と周囲(クラス)には女子生徒(学生)はいるもののその数は少なく、ほとんど個人的に話したことがない(つまり「もてなかった」)ものからすると、不思議で、またとても羨ましくもある。
彼らは彼女がいるせいか、「飢えた」感じがない。皆、ある種の余裕というか、落ち着きがある。 「どこかの大学の女子学生と合コンをやろう」という話には、まったく乗ってこない。「自分達は彼女がいるから、そんな必要はない」と、合コンにてんと興味を示さない。
 「早く卒業して、就職して、結婚し、子どもを持ちたい」という希望を言う学生もいて、皆、賛同している。
 これから永い人生、一人の女性に、そんな若くして(今20歳ちょっと)、女性に縛られていいのか、という気がしないでもない。
 今は、早く相手を見つける人と、それが遅い人の両極に分かれ、その中間が少なくなっているのかもしれない。

朝顔

7月中旬の今頃が、朝顔の季節であろう。うちでは、朝顔の種を蒔いたのが遅く(1週間前)、やっと芽を出し、昨日、植木鉢に、苗分けした。
今からだと、8月に入ってから咲くことになると思うが、楽しみ。近所にも配り、独特のブルーの朝顔を楽しんでもらおうと思う。

放送大学の面接授業

この土日(14日、15日)は、放送大学東京文京学習センターで、「子ども、青年の特質と教育」というテーマで、面接授業を担当した。受講生は27名の届け出があり、実際は、来ない日人が3名いた。年齢は、20代から80代までさまざまである。連休に、わざわざ私の授業を聞きに来てもらうとは申し訳ない気持ちである。
これまで、大学の授業で配ったプリントの中から30枚程度選び、それを配り、いくつかのテーマで講義をし、コメントを書いてもらい、それに答えるという方式で授業をすすめた。実際講義の途中で、質問や意見が出て、そこから議論になったり、グルーブ討論と発表という時間も2回ほど取り入れたり、音楽を聴き若者の生き方や心情を考えてもらったりした。
放送大学の学生は、普通の大学の学生以上に、問題意識があり、受講態度熱心であり、授業中の私語は皆無で、質問もよく出る。こちらも、自然と熱が入る。
私は放送大学の客員(教授)で、私の知り合いに、放送大学東京文京学習センターの面接講師を多くお願いしている。皆、自分の勤める大学以上に、学生の学びに対する態度が積極的なことに、感激している。放送大学には入学試験がないのに、学生の学力は決して低くない。意欲は全然違う。普通の大学との違いは、どこから来るのか、考えてみたい。

よきテキストと学生のよき発表

 敬愛大学のこども学科の授業で「子どもと地域の教育論」という科目を、前期に担当した。
 これまで「教育社会学」「学校社会学」「高等教育論」「多文化教育」「青年文化」という科目は担当してきたが、「地域社会」と関係づけた科目は担当したことはないので、最初この科目を担当するように学科から言われた時は少し戸惑いがあった。
 幸い、学文社の「子ども社会シリーズ」のなかに、住田正樹編『子どもと地域社会』(学文社、2010年)があったので、それをテキストに、学生のグループ発表で、授業を行った。
 テキストがこの分野の内容を網羅し、またそれぞれ章がわかりやすい文章で、これまでの研究や議論をまとめ、現在の問題点を的確に指摘しているので、助かった。
 学生諸君も、いいレジメを作成し、グループ発表で力を発揮し、毎回充実した、楽しい授業となった。 
 学生諸君の役割分担にも感心した。テキストの要約を作る人、それを発表する人、皆から意見を引き出す人、黒板に皆の発言を書く人、討論の司会をする人、など自分の得意分野を受け持っている。
 明らかに、これは特定の個人の貢献が大きいなと思われる場合もあるが、皆,平等な共同作業の結果であるという態度で発表しているのが、興味深かかった。
発表を聞かず、私語している学生もいるが、仲間の発表なので教員の講義よりは熱心に聞くという態度が一般的で、グループ発表は、敬愛の学生に方法としても成功したと思っている。
 レポートを課したので、その成果が楽しみ。