敬愛大学の初年次教育

私の勤める千葉の敬愛大学の初年次教育のことが、朝日新聞で紹介されていた(8月29日朝刊)。下記にその記事を転載させていただく。

(まなぶ@朝日新聞)授業で活用、みんなで挑戦 語彙・読解力検定、11月の申し込み始まりました。
朝日新聞社とベネッセコーポレーションが11月に実施する「語彙(ごい)・読解力検定」の申し込みが始まりました。検定は、大学の初年次教育やキャリア教育でも活用されています。学生の社会への関心を高めるため、検定を活用する大学を訪ねました。
■大妻女子大学 公式テキストで「読解力講座」、100人以上合格  (中略)

■敬愛大学 1年生350人、ことばの力試す
敬愛大学(千葉市稲毛区)では、11月に1年生約350人が語彙・読解力検定3級に挑戦する。4月から朝日新聞の記事を使った教材「時事ワークシート」を初年次教育に導入しており、その成果を試す考えだ。
「学生が新聞を読むきっかけを作り、社会の動きに関心を持たせたい」と中山幸夫副学長は狙いを説明する。
時事ワークシートは新聞記事を素材に、時事用語に関する知識や読解力を身につける団体向けの教材で、敬愛大では1年生の基礎演習などで活用している。問題を解くだけでなく、記事を要約したり、ディスカッションしたりすることで、自分で考える力を養うという。
経済学部の遠藤貴美子講師は「学生の興味のある素材を選んで提供できる。新聞に対する苦手意識をなくし、どんどん知識を吸収してほしい」と話す。7月からは「ことばトレーニング」も始め、学生の「ことばの力」の底上げを図っている。
中山副学長は「語彙・読解力検定は、全学生のことばの力を統一的に測るいい機会。学生の課題を洗い出し、改善にも役立てたい」と話す。(竹中和正)
(2016年8月29日、朝日新聞 朝刊より転載)

学校社会学研究会(その2)

少人数の研究会は、大人数の授業や講演とは違って、プレゼンの方法に気を遣わずに、内容で勝負できるところがいい。
懇親会では、大学のセミナーハウスとは思えない高級なしゃぶしゃぶ料理が出て、満腹になった。お昼に皆で食べた近江ちゃんぽんも美味しかった。

下記のような感想を、参加した方からいただいている。

<いろいろと刺激のある研究報告を聞けてよかったと思います>(Y)
<たいへん幅広い話題(対象)で、なおかつたいへん刺激的な会でした。特に、建築学から見た「学校」という視点やリメディアル教育の実際、臨床と「治療」、研究者の立ち位置の話題など、これまでの編集者の視点とは全く別の角度からの話題は、新鮮でした。>、(I)
<今回の研究会はとても良かったです。つまらなかったという発表は一つもなかったです。自分の研究や教育に、かなり関係するものが多かったです。今回終わってみて、私なりに、この会は続いて欲しいという思いを強く致しました。出身大学や専門領域や身分など、様々な人が集まっていながら、これだけ充実した会となるのは、本当に素晴らしいことだと思います。>(T)

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学校社会学研究会34回大会終わる

8月27日〜28日に琵琶湖畔にある関西大学セミナーハウスで開催された学校社会学34回大会が、2日間の充実した発表のもと終了した。参加は20数名でこのような研究会でのじっくりした話し合いで、深い内容が議論できたと思う。来年も続けられればうれしい。

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学校社会学研究会プログラム(再掲)

第34回 学校社会学研究会が、今日から、関西大学のセミナーハウスで開催される。これから支度して、新幹線に乗り、彦根に向かう。当日参加も可能。暇な人はどうぞ。参加費500円。

会場:関西大学セミナーハウス「彦根荘」

http://www.kansai-u.ac.jp/Jigyo/seminar/hikone/hikone_gai.html

(JR琵琶湖線彦根駅からバス約15分)

8/27(土)12:30~ 受付

13:00~13:30  開会のあいさつ 自己紹介

13:30~14:20  「チーム学校を自然に実現できるようにするための教師教育の方法の考察 ~養護教諭を教師教育導入期にゲストスピーカーで招く試みを検証しながら~」 坪井龍太(東洋英和女学院大学)

14:30~15:20  「「移民第二世代」とオルタナティブな学校文化」

ケイン樹里安(大阪市立大学大学院)

15:30~16:20  「治療共同体運動の展開と現状 ―生徒指導実践への応用から考える」  古賀正義(中央大学)

16:30~17:20  「部活物語における成長の「語り」:文化部の場合」

白石義郎(久留米大学)

18:00~20:00  懇親会

8/28(日)

9:00~9:50 「教職員、児童・生徒の教育活動を支える学校・校舎 -校舎改修、空間改変にみる現場のニーズ-」  藤原直子(九州大学)

10:00~10:30  「『共創社会の教師と教育実践』―「教師と教育実践」論への教育社会学的視座―」   名越清家(福井工業大学)

10:40~11:40 「教育における対話とフィードバック」

児玉英明(京都三大学教養教育研究・推進機構)、鷲北貴史(高崎経済大学)

11:40~11:50 総会 閉会のあいさつ

世話役  山本 雄二(関西大学)  冨江 英俊(関西学院大学)

問い合わせ先 冨江英俊 tomie@kwansei.ac.jp

「東大教社会だより]

東大の教育社会学研究室/比較教育社会学研究室の同窓会報「東大教社k会だより」を読むと、卒業生も在校生も、東大というよりは「教育社会学」という分野(学問)を学んだことを誇りに感じていることが伝わってくる。
それは学部3年次の「教育社会学調査演習」で苦労したことにもよるが、指導の教員や院生の指導を受けながら、教育社会学の理論と実証の方法を身をもって学んだこと、それが自分の思想や方法や職業選択の要になっているという自覚であろう。
若い時に偶然選択した専攻が、その人の思考の枠組みを決定してしまうというのは少し恐ろしい気がする。
でも、教育社会学には、教育や社会学の理論と実証だけでなく、歴史的観点、社会心理的観点、文学的観点も入り柔軟で、イデオロギーや立場にとらわれず、自由な思考をモット―としているので、多くの人に学んでほしいと思う.

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