熱中症対策

若い頃、長く灼熱のインドを旅していた 藤原新也の熱中症対策を紹介したい(SHINYA TALK、8月12日からの転載)

私はかつてインドのタール砂漠を横断したことがあるが、その酷暑たるや半端ではなかった。
実に60度を記録する日もある。
乾燥しているから生きて行けるが湿度があれば命が危ない。
砂漠では乾燥しすぎて発汗しているかどうかもわからないが、こころがけたのはその環境内における常温の水を飲むということである。
時にその常温の水は”お湯”になっているが、それでよいのである。
このことから日本の夏においても室内の常温の水ではなく、屋外に置いた常温の水を飲むべきである。
砂漠ではお茶を沸かもした。
お湯もよろしい。
旅では食料が乏しいから凝ったことは出来ないが梅干しをお湯に薄くまぜて飲むのがいい。
甘みのある梅干しがいいのだが、ただ酸っぱいだけの梅干しなら蜂蜜を加える。
塩と甘味が入っているからスポーツ飲料のようなもので吸収がよく、スポーツ飲料のように気持ち悪さがない。
ベースのお湯が麦茶であればかなり完璧。
麦茶と言っても昨今はただパックを水に浸すものがあるがあれはいけない。
やはり煎じて煮出すのが基本だ。
砂漠での経験に基づいたこの熱中症対策レシピ。
「列島沖縄化計画」対策のひとつとしたい。

映画 レ・ミゼラブルで、熱帯夜をやり過ごす

昨夜はあまりの熱帯夜に夜中に目が覚め(寝室のクーラ―が壊れている)、仕方がなく、クーラーの効くリビングで、家にあったDVD(映画『レ・ミゼラブル』)を見た。
http://www.lesmiserables-movie.jp/

ミュージカル『レ・ミゼラブル』の方は、20年ほど前に、旅先のバンクーバーの劇場で見て感動したので、そのミュージカルが元で作られた映画も是非見て見たいと思っていた。

昔見たミュージカルでは、ジャンバルジャンの養女の結婚式がとても印象的で、結婚する若いカップルの後ろには、新婦の今は亡き母親や新郎のフランス革命の友人たちの亡霊が立ち、二人の結婚の背後にはこれだけの人が存在する、ということが明確に示され、感動的なものだった。ところが、この映画では、そのような場面はなく、焦点はキリスト教的な神の愛に移っていて、少し興ざめであった。
また、結ばれる二人の愛よりは、新郎に片思いで、悲しみの中で革命の銃弾に倒れて死んでいく女性の思いの方が、はるかに心打たれるものがあった。

DVDを観ている間に、雨も降り、少し涼しくなり、浅い眠りにつくことができた。(ホラー映画の方が、ぞっとして、暑さを忘れ、よく眠れたのかもしれない。今度試そう)

第31回・学校社会学研究会・プログラム(再掲)

(司会を勝手に決めさせていただきました。よろしくお願いします)

 日時 2013年8月19日(月)~20日(火)
 場所 放送大学セミナーハウス・会議室 (千葉・幕張)
  〒261-8586 千葉県千葉市美浜区若葉2−11  043-276-5111

8月19日 (月)
受付 10時15分~10時30分
10時30分~11時40分 司会 岡崎友典(放送大学)
    森 俊英(元石巻市立蛇田中学校長)
    「東北大震災と公立小・中学校の果たす役割」
11時40分~12時20分   司会 永野悠記子
    阿部智美(中央大学大学院) 「エリート系高校生の抱く『学校観』」
12時20分~13時30分 昼食 (各自)
13時30分~ 14時30分  司会  阿形健司(同志社大学)
  浜島幸司(立教大学)、谷田川ルミ(芝浦工大)
  「デジタル教科書に対する教師と児童・生徒の意識-調査結果の要約とデータの再分析-」
14時30分~15時10分   司会 小原孝久(上智大学非常勤)
  藤田里菜 (能美市立寺井中学校) 
「:学校現場で感じる違和感―:教師から生徒への関わりにおいてー
15時20分~16時20分  司会 藤田英典(東京大学名誉教授)
   野崎与志子 (ニューヨーク州立大学、上智大学非常勤)、「アメリカ合衆国の高等教育とジェンダー」
16時20分~17時20分  司会 望月重信(明治学院大学名誉教授)
  小針誠 (同志社女子大学)
「イギリスのPrep Schoolとエリート教育」
17時20分~18時40分 司会  水沼文平(中央教育研究所)
 鷲北貴史(元、LEC大学進路支援センター長。高崎経済大)
児玉英明(京都府立大)
 「教育困難校における実践の蓄積と共有~低意欲学生を対象とした教育開発という先端領域~」
19時分~21時分  懇親会 (中華料理 泰山亭 043-296-8888, 国道14号陸橋下)

8月20日(火曜日)
9時30分~10時30分  司会 浜島幸司(立教大学)
   白石義郎(久留米大学)
   「学校創生期におけるスポーツの学校化:森有礼の二人の弟子」
10時30分~11時30分 司会 谷田川ルミ(芝浦工大)
  井口博充 (放送大学面接授業講師)
   「合衆国におけるアジア系の人々の教育」
11時30分~12時30分  司会 鈴木秀男(江戸川区立教育研究所非常勤)
  山本雄二 (関西大学)
   「『ぴったりブルマー』はいかにして中学校を席巻したのか――ブルマーの謎 その2」
12時30分~12時40分 総会
12時45分 解散
世話役 岡崎友典(放送大学)、  武内清(敬愛大学)

模擬授業 -小学校の授業に学ぶ

教員採用試験では、模擬授業が課される都道府県が多い。その為、その対策講座が敬愛大学で開かれている。それを見学した。
課題が与えられた後、数分で授業案を考え、同じ受験生を児童・生徒に見立てて、1時間の授業の最初の部分を、10分程度実施する。
小中学校では、一方的な講義ではなく、児童・生徒に話しかけ、問いを発し、意見を聞きながら、その解答を使いながら、授業をすすめることが求められている。したがって、話し方だけでなくコミュニケーション能力、演技力、瞬時の判断力が求められる。かなり高度な技術だ。

児童・生徒役の受験生に問いを発し、その解答を使い、授業の展開を考える為、どの方向に向かうかが不確定な部分がある。その点が一方的な講義と違い、難しい。それに対する対策は、「課題を明確化」しその課題に即した解答を引き出すように仕向けることである。課題に即した教師の発問が、いかに大切かがわかる。つまり「授業のネライを定める」ことが重要。

その日に出された問題に一つに、「卵アレルギーがあり給食を残した児童がいました。班のみんなはずるいと言っています。どうしますか」というのがあった。
ひとりの学生は、食べ物の好き嫌いを児童に聞き、そこからこの問題を考えるような授業の展開をした。児童の関心を引き付ける点ではよかったが、課題の、食物アレルギーの問題にうまく繋がらないという問題点が指摘された。それより、食べ物の好き嫌いと食物アレルギーの対比で、児童に考えさせた方が、いいという指導があった。

「クラスの子が、自転車に乗っていて交通事故に合いました。再発を防止する指導をしなさい」という課題に対して、「学校や社会でのルールがなぜ大切なのか」という発問をして、そこからこの問題を考えさせようとした模擬授業に対しては、ルール一般に関心が広がり過ぎ、自転車の事故に限定した問題に関心が向かわない点が指導がされた。

「靴を隠された児童がいます。先日も筆箱がなくなっています。どう指導しますか」という課題に対して、ひとりの学生は、「自分のものがなくなるとどのような気持ちなのか」ということを児童に考えさせ、そこから、「人が困るような、悲しむようなことはしないようにしましょう」という展開の模擬授業を行った。
それに対して、そのその方法は、オーソドックスだけれど、「なぜ靴や筆箱を隠したのでしょうか」という加害者の気持ちを推測させる発問をして、そこから授業を展開させる方法もあることが指導された。
「楽しい学級づくり」というクラスの当初の約束違反という論理で迫る模擬授業に対しては、「焦点がずれてしまう」という、批判が仲間からあった。
また、このようなことの再発防止に関して、「このようなことを今後しないように努力します」という児童に対して、「これは『しないように努力する』、ということではなく、『絶対に今後しません』と決意が必要なことです」と、教師の強い姿勢を示すことも必要だ、という指導がなされていた。

教育現場の経験が長い先生たちの学生対する指導を見学しながら、学ぶことが多かった。学生達もその指導をすぐ受け入れ、授業技術が、毎回向上している。
それにしても、小学校の教員の授業の仕方に、大学の授業の仕方が学ぶことが多い。

上記の「靴隠し」の再発防止策の考え方は、大学の私語対策にも使えると思った。まず、私語によって、「教員及び授業を聞こうとする学生がいかに困っているのか」、ということを、学生から意見を出させ、それを全員で共有し、その後で、「私語はしないように努力します」ではなく、「絶対にしない」という決意表明をさせる。その約束を断固守らせる、教員の決意を示す。

緑のカーテン

最近、緑のカーテンが流行っている。うちでも、真似してみようと、はじめて、緑のカーテンを試みた。
一つは、へちまとゴーヤと朝顔のミックス。もう一つは、種が庭に飛んできたかぼちゃ。
後者はいつの間にか、大きくツルが伸びている。美観とは言えないが、まあ涼しい。
かぼちゃの花が咲き、それが大きくなっている。食べられるのだだろうか?