高齢者が運動(スポーツ)をする意味

(他人事ではないが)高齢者は暇な時間を(つまり日常を)どのようにどのように過ごしているのであろうか。働いていた時は、仕事や職場のリズムがあってそれに従っていればよかったが、仕事がなくなってから、どのようにして時間を潰し、生活のリズムを刻んでいるのであろうか。

私の周囲を見てみると、卓球やテニスをするのがメインの日課という人(高齢者)も多い。私が入っている「宮野木卓球同好会」のメンバーで、週に4~5回卓球をやっているという高齢者はかなりいる。また私が時々参加している「テニスの打ち方教室」は毎週火曜日の11時から2時間、コーチ付きで開かれる。そこに毎週必ず参加している人もいる。

 高齢者がこのような運動(スポーツ)への参加する時の心情を考えてみると2つあるように思う。1つは、それは仕事のようなものであり、その運動に参加するのは仕事に行く慣習(ルーチン)のようなものである。別に特に楽しいということでも苦痛ということでもなく、自分のやるべき仕事をこなすという感じである。仕事を辞めた後の仕事の代わりといってよい。もう一つは、このような運動(スポーツ)に今日参加できたことを幸せと感じるものである。自分の体調が悪かったり、家族に何か問題が生じていたら、このようにのんびり運動(スポーツ)などしていられない。今日の会に参加できたのは、自分の健康や周囲の平穏な日々のお蔭であると、感謝する。(この2番目の心情は健康な人、あるいは若い人や働き盛りの人にはなかなかわからないであろう。)

原民喜のこと

(以前にこの欄にも書いたが)、私は学生時代は市川市立図書館で月2回開かれていた「鑿壁読書会」に所属し、さまざまな小説を読んだ。文学は専門ではないものも気の向くままにたくさんの小説や評論を読んできたつもりである。芥川賞が発表になればそれの掲載される文藝春秋は買い求め読むようにしている。しかし、毎月や季刊の文芸誌(文学界、群像、新潮など)を読むまではいっていない。

最近、知人が書いた小説が、『三田文學』(140,冬季号)に掲載されたというので、その掲載誌を送っていただき,読む機会があった(『三田文学』は慶応出身の錚々たる作家や評論家たちが執筆している伝統のある文芸誌で、そこに小説が載るというのはすごいことである。その知人の小説に関してはいずれ書きたい)。

そこには、「特集 江藤淳・加藤典洋―日本近代の行方」など、私の好きな評論家の特集などがあり、興味をもって読んだ。その中に、「原民喜未発表書簡」というものがあり、はてな(?)と感じた。原民喜とははじめて聞く名前で、未発表の書簡があることが話題になるほど有名な人なのかという疑問である。
それが、今日(1月19日)の新聞朝刊で、昨日のセンター試験の国語の問題に原民喜の文章が載っていて、原民喜は入試に出るほど有名な人で、無知なのは私の方であることを思い知った。文章は、亡くなった奥さんを追悼するような内容で、とても心を打たれるものである。さらに、戦争への哀悼や反戦的な気持ちもにじみ出ているものである。

ネットで、原民喜について検索して、次のようなこともわかった。原民喜は、明治38年(1905年)~昭和26年(1951年)に生きた作家(45歳で自殺)。慶応大学卒、広島で被爆し、三田文学の編集にも関わった。代表作は「夏の花」(昭和22年)。氏のその作品の内容は、岩崎文人によれば、「肉親の死、妻の死、被爆者の死と、死を凝視し続けた作家といってよいし、鎮魂の歌をうたいつづけた作家といってもよい。 戦後の原民喜は、妻貞恵を鎮魂する個人的な〈嘆き〉とヒロシマの死者たちを鎮魂する社会的〈嘆き〉というふたつの悲しみを生き、そして、孤独な生をみずから閉じたのである。」『原民喜戦後全小説上・下』〈講談社文芸文庫〉がある。https://www.library.city.hiroshima.jp/haratamiki/00top/top01.html

追記  国語の入試問題に詳しいI氏より、原民喜に関して、いくつか情報が寄せられた。去年の青学に竹原陽子の文章(「原民喜童話と『星の王子さま』」『原民喜童話集』収録)からの出題あったとのこと。 原民喜は詩人でもありキリスト教にも通じている人であるとのこと。中国新聞に寄稿された竹原陽子の「詩人・原民喜と聖書」は味わい深い文章である。http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=33618。竹原陽子は、「原民喜の「翳」がセンター試験に出題されたということで、問題を解いてみました。時間を気にしながら集中して、新鮮な味わい。特に原民喜らしい言葉の箇所で作問されているように思われました」と述べている。https://twitter.com/takehara_yoco

卓球のチキータについて

 卓球の国内の試合をテレビで見ていたら、チキータという言葉が盛んに出てきた。打ち方の1つのようだが、私の参加している「宮野木卓球愛好会」でそのような言葉をあり聞かない。「宮野木卓球愛好会」で卓球の上手なNさんにチキータのことを尋ねたら、理論(原理)的なことから、打ち方まで親切に教えてくれた。理論的な説明では、卓球はどのような力学的なメカニズムで球が飛ぶかということまで説明してもらい、高校時代の物理の授業を思い出し興味深かかった。チキータは、上から落ちてくる球を下でラケットで受け止める下回転サーブやツッツキとは逆に、球を台の上でバウンドさせその上がり際をラケットで打つ手法とのこと。ラケットを台に平行にして、バックで肘を突き出しその反動で打つ手法だとのこと。タッ,タッという素早いリズムと、力まない柔軟な打ち方が必要とのこと。何回か練習させてもらったが、球がネットしたり、あらぬ方向に飛んで行ったりで、なかなかうまく打てない。いつかこの技法を会得したい。

 ネットでも、チキータに関して調べた見た。(下記がその一部)。(table-tennis-information.com/ping2/pong8.html)

卓球における台上技術チキータは現代卓球における王道テクニックかつ必須テクニックです。その打球の性質や打ち方、コツを理解して積極的に練習するようにしましょう。チキータというのは手首の反動を利用した横回転のバックフリックのことを指しています。シェークハンドの専売特許のような技で、十分に手首を曲げてバックハンドにより横回転をかけながら払うフリックです。相手の回転に影響されずらい打ち方なのでレシーブに重宝されます。この打法はチェコで最も有名な卓球選手ピーター・コルベルが生み出しました。チキータという名前は、横回転によりボールがバナナのような軌道を描いてカーブすることから、世界的に有名な「チキータバナナ」の名称をとり「チキータ」という名称になったそうです。チキータのメリットは、強烈なサイドスピンがかかっているので、相手が返球をミスする確率が高くなります。またバックよりに返ってくることが多いので次の攻撃にもつなげやすいです。チキータのコツは、肘を軸にして、ラケットの先が下に向くくらい思いっきり手首を曲げることですね。中途半端だとネットにひっかかります。手首の筋力が必要になるので日頃からの練習で鍛えておく必要があるでしょう。インパクトの瞬間はラケットの先端が時計回りに孤を描きながら左後ろを向いています。またチキータが上手い選手として中国の樊振東や張継科がいます。彼らは横回転系のチキータと逆横回転系の逆チキータによる非常に攻撃的なレシーブを得意としています。

初々しさについて

歳をとってくると一層のこと、初々しさに惹かれる。人は達成に馴れ、社会に認められるようになると、いつの間にか初心を忘れ、傲慢になり、初々しさが薄れていく。そのようなことは、我々が日常生活でよく感じることである。幼い子どものしぐさや表情を見て心を動かさられるのもその初々しさからである。さらにそれは芸能人やタレントでも顕著に表れる。

最近注目されている歌手・女優に上白石萌音がいる。鹿児島県出身で、第7回『東宝「シンデレラ」オーディション』で審査員特別賞を受賞し、映画「君の名は」のヒロインの声優を演じて注目された。最近のテレビドラマ「恋はつづくよどこまでも』(TBS)では、修学旅行中に一目見た医者にあこがれ看護師を目指すヒロインを演じていている。彼女の素朴さ・初々しさが買われての抜擢であろう。その初々しさ(謙虚さ)は、下記の動画にも表れており、今どきこんな若い女性もいるのかと驚く人も多いと思う。今後はどのように変わっていくのであろうか。

https://www.bing.com/videos/search?q=%e5%90%9b%e3%81%ae%e5%90%8d%e3%81%af+%e4%b8%8a%e7%99%bd%e7%9f%b3%e8%90%8c%e9%9f%b3&ru=%2fsearch%3fq%3d%25E5%2590%259B%25E3%2581%25AE%25E5%2590%258D%25E3%2581%25AF%2b%25E4%25B8%258A%25E7%2599%25BD%25E7%259F%25B3%25E8%2590%258C%25E9%259F%25B3%26qs%3dSC%26pq%3d%25E5%2590%259B%25E3%2581%25AE%25E5%2590%258D%25E3%2581%25AF%2bkami%2b%26sc%3d6-10%26cvid%3d24C905461E21473ABBDC8D872EB3CF44%26FORM%3dQBRE%26sp%3d1&view=detail&mid=591B0F7F9833B5637896591B0F7F9833B5637896&&mmscn=vwrc&FORM=VDRVRV

野良(地域)猫について

野良猫(地域猫)が自由に闊歩できる地域は、人々の許容度の高い住みやすい地域である(野良猫度がその地域の住みやすさの指標になる)というようなことを藤原新也が言っていた。それならうちの地域はそれに当たり、「住みやすいのかな」と思う。うちにも地域猫が毎朝夕に4匹、餌を食べにくる(餌は、固形の猫餌+煮干し+鰹節)。庭の片隅の発砲スチロールにも1匹寝ている。ただ、うちで猫を飼っているという意識はなく(多少、無責任な感じはするが。避妊の手術は皆近所の人と一緒に協力して済ませているので問題はない。)野良(地域)猫が勝手に寝に来たり餌を食べに来たりしていると思っている。少し困ることは庭で勝手に用をたすのでにおいがすることである。それを嫌って柵を作ったり、餌をやることを敵視する近所の人はいる。

もう一つ、冬になると困るのは、庭に来る鳥(特にメジロ)を猫が捕まえることである。先日も2匹のつがいのメジロが、(家の発砲スチロールに寝泊まりしている)猫(名前はジョバンニ)に殺された。今日もその猫が一匹のメジロを捕まえて、自慢げに見せに来た。そのメジロは傷ついているがまだ息があったので、娘が手の中で温め、バナナを近づけたら嘴を動かした。傷ついた野生動物の保護や治療の方法をネットで調べ,電話でも問い合わせているうちに,残念ながらメジロは生き絶えた。安らかな表情をしていたのがせめてもの慰め。庭の隅に丁寧に葬り花を添えた。この猫(ジョバンニ)にはまだ野生が残っていて、このように鳥を捕獲しようとする。猫は犬と違って躾ができない(?)動物なので、厳しく叱るわけにもいかず、どうしたものかと思っている(庭に来るメジロには好物のミカンなど用意せず、見たら追い払うようにしているが)