新型コロナウイルス禍(その2)

テレビのニュースを見ていると、新型コロナウィルスの感染経路が特定できず、一般の人々の中で感染が拡大する危険性が高まったと言われる。

半年前から綿密な打ち合わせのもとに企画されていた大学のサークルの久しぶりの同期会を中止するというメールが、幹事の友人から昨日届いた。皆楽しみにしていたとは言え、高齢者の集まりなので、中止は的確な判断であろう。

幸い現在小中高校や大学で新型コロナウリルスの陽性反応が出たというニュースは聞かないので、ほっとするが、これから学校や大学の3月は卒業式や謝恩会(また送別会)の季節である。これらの人が多く集まる行事はどのようになるのであろうか。やめられるものはやめる、なるべく人混みに出ないという方策をとるしかないであろう。サーズの時の台湾のように、日常生活は滞り、経済は停滞し、国は亡ぶとまで感じるほどまで、いかないことを願う。

南房総で水仙の香りを楽しむ

千葉に籠った生活で、新型コロナウィルスが巷に蔓延しているというテレビのニュースを見ていると、人の集まるところに行くのが怖くなる。2、3月は春休みで授業や学会はないが、いくつかの同窓会的な集まりがある。同窓会で高齢者が集まるのも危ないのではないか。今年の年賀状に、「そろそろ1度集まりましょう」という小学校の同窓生からのメッセージがあったが、今はやめておいた方がいいように思う。

それで、人が少ない千葉の南の方に出かけた。南房総に行くと、まだ屋根にブルーシートがかかっているところがたくさんあり、小さい山側の木々も折れているところがいくつかみられた。昨年10月の台風の被害が大きかったのであろう。

そのような中で、佐久間ダムの水仙は健在で、その群生と香りを楽しんだ。さらに南下して館山の先の方に行くと、沖縄のような南国の素朴な雰囲気があり、コロナウィルスのことをしばし忘れることができた。

「主体的・対話的で深い学び」の英訳

「主体的・対話的で深い学び」が、新学習指導要領の目玉の一つになっている。ただ、識者によって、この言葉の解釈は違っている。この言葉は抽象度が高く、いかようにも解釈できるのであろう。英語でいうとどのようになるのであろうか。「主体的・対話的で深い学び」は日本語で考えられたものであろうから、その英訳を問題にするというのはあまり適切なことではないのかもしれない。しかし、文部科学省や研究者が、その言葉をどのようなものとして解釈しているのかを知るには、英訳を見るのは1つの方法であろう。

文部科学省は、proactive, interactive, and deep learningと訳している(http://www.mext.go.jp/en/about/pablication/index.htm)。 それに対して、識者からはいろいろな意見が出されている。たとえば、「対話的」は、interactiveではなくdialogic learning であるというように。

冴えたトーク(その3)

新型コロナウィルスに関して、「見習うべき中国の荒技」という題で、藤原新也はマスコミとは違ったコメント書いている(一部、shinya talk 2月11日より転載)。

「法規で規制できないからという理由で武漢からの帰国者を自宅に返してしまったり、今回のダイヤモンドプリンセスにおける爆発的な感染拡大を見るにつけ、驚くべき管理の甘さに思いが及ぶ。」「香港人の確定患者が当船に乗船していたことが判明してのちも政府は隔離指示を取らず船内でのイベントや食事会を全く規制せず濃厚接触を許していた、その失態だ。その初動ミスの結果、今になって次々と感染者が出ているとしか考えられない。」「福島第一原発災害のおり、当時の政権であった民主党の対応の失敗と甘さを現政権は何かにつけ槍玉にあげ、国民も現在の野党には政権は任されないとの思いを持つのはそういった過去の汚点も影響しているわけだが、今このダイヤモンドプリンセスの緊急事態にどう対処するかということをあの原発災害時と同じように現政権は試されているわけだが、すでに失敗しているとしか言いようがないわけだ。」「思うに武漢において感染が拡大する中、私たちはこの中国という国の恐るべき機動力を見た。6000人の作業員と1000台もの大型機械や車輌投入され、5万平方メートルもの広大に荒地に、突貫工事で総建築面積3万3千平方メートルもの仮設隔離病院を当初の予定10日を上回る数日で完成させるという荒技を中国当局は見せている。この日本では中国での感染拡大と死者の数のみが喧伝するように報道されるが、日本政府のチンタラした今回の対応と一気呵成に攻めに入った中国政府の凄みを比較するメディアはない。」「強権発動お得意の安倍首相も、本当はこういう時にこそ強権発動を発揮すべきなのである」

www.fujiwarashinya.com/talk/index.php

追記 これはクローズサイトで議論されていることなので、ここに転載できないが、そこでの議論を読んで、下記のようなこと知り、いろいろ考えた。

大型客船ダイヤモンドプリンセスで新型コロナウイルスが蔓延していることから、そこの空調システムがどのようになっているのかが問題視されている。そのような論文もネット上に上がっている。(「大型客船の 空調 シ ス テ ム 設計 に つ い て の 紹介 Princess  Cruises三 菱 グ ラ ン ドシ リー ズ実施例」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/kanrin/17/0/17_KJ00004883109/_pdf)それによると、「本船 に 代表 され る メ ガ 客船 に お い て は 省エ ネ対策 と して 新 鮮 空 気 を 一 部 取 り入 れ て 還 気 さ せ る こ とが .一般 的 に な っ て い る 。 本船 の 新鮮空 気量 は キ ャ ビ ン ( 30 %),公 室 ・階段室 ( 50 % ) そ して 病 院 ・ギ ャ レ につ い て は 衛 生 と臭気対 策の た め に 100 % の 条件 で ある 。」とあるようにキャビンでは、外気を100%取り入れているわけではなく、省エネの為、70パーセントは空気を空調の中で還元しているという。そうであれば、感染者の吐いた空気が船の空調システムを通して他の部屋にも流れ込み、それを吸った人が感染することになる。そんな船の構造ならば、一刻も早く乗客を船から降ろすべきである。 船だけでなく、大きな建物の空調システムはどのようになっているのであろうか。駅やシッピングモールや学校や大学の種物一括管理の空調システムで、まさか汚染された空気が中で還流して、他の全ての部屋に流れ込ませているということはないと思うが。