大学の授業では、一方的な講義型ではなく、学生が授業の中で主体的に学べるアクティブ・ラーニングの手法を取り入れるように、盛んに推奨されている。
必ずしもこれ(アクティブ・ラーニング)を意識したわけではないが、私の最近の授業(講義)は、私が話す時間は少なくして、テキストや配布した資料を各自読んでもらい、その内容を読み取って、質問に答えてもらうという方式をとることが多い。私のグダグダした説明より、説明の文章を読んでもらった方が早い場合が多いと思うからである。学生は、そのくらいの読解力を持っている。
質問に対する解答はリアクション用紙に書いてもらい、その解答を黒板に出て書いてもらい、解答を皆で共有する時もある。次回に一部をプリントして配る場合もある。
リアクション(授業のコメント)はこれまで、質問や感想等を自由に書いてもらっていたのが、最近はあらかじめ授業の流れに沿った質問をいくつか用意して、書いてもらうという方式をとっている。その質問の解答は、配布資料の内容を読み取らないと答えられないようなものを用意しておく。さらに、単に内容の読み取りだけでなく、それを理解して上での自分の考えを書くように仕向けている。
この方法は、学生の志向を一定の方向に誘導する面ももち、自由な思考が求められる
大学にはふさわしくないかもしれないという危惧も感じながら、試行している。
敬愛大学の学生たちは、私の出した質問によく答えてくれているように思う。書かれたリアクションを読むとそれが感じられる。それは、一部の学生に限らない。多くの学生がかなりの分量の解答を、的確に書いていることからもわかる。そのいくつかを、例として示す。