大学生を対象にした調査はいろいろあるが、「全国大学生協組合連合会」が毎年実施している「学生の消費生活に関する実態調査」(CAMPUS LIFE DATA 2015)は、サンプルも多く、代表的なもので、貴重なデータが積み重ねられている。
2016年2月24日にプレスリリースした内容(第51回学生生活実態調査の概要報告)が、HP(http://www.univcoop.or.jp/press/life/report.html)に掲載されている。その主な点を、転載しておきたい。
①調査実施時期 2015年10~11月 、調査対象 全国の国公立および私立大学の学部学生 、回収数 9,741名(30大学・回収率31.5%)
②学生の経済状況―アルバイト収入増により今後の見通しも明るい。
③暮らし向きー「楽」な暮らし向きは引き続き半数を超える 今後「よくなる」は79年調査以来の最高値に。「バイト収入増」を図る.
④読書時間「0」は45.2%に。平均時間も短縮、1日の読書時間は平均28.8分で前年より2.9分短縮.
⑤授業時間を除く予習・復習・論文などの勉強時間の1週間の平均時間は385.7分(1日55.1分)、1日の平均時間は前年より-1.6分であった.
⑥1日のスマートフォン(以下スマホ)利用時間の平均は155.9分(男子148.6分・女子164.7分)。スマホを持たない、または利用しない「0分」は2.3%(男子3.0%・女子1.6%)と低く、ほぼ全員が利用している。
⑦政治への意識―政治への関心は6割以上が「ある」。
⑧日本の未来は明るいと「思う」(「とても思う」「まあ思う」)は33.2%。男子35.4%に対して女子30.5%であった。⑨留学への意識―大学入学後に海外留学の経験が「ある」は8.8%。「ない」90.3%のうち、在学中に「する」は11.4%。
報告書冊子の巻末には、経年比較のデータも掲載されている。そのうち、大学生生活の重点のデータを転載しておく。(「豊かな人間関係」が減って、「勉強第1」と「ほどほど」が増えている。)
大学生活の重点(1つのみ)
80年 90年 00年 10年 15年
勉強第一 19.5 20.3 24.0 26.0 29.3
サークル第1 13.0 14.5 9.1 14.3 14.4
趣味第1 13.9 9.7 9.2 10.2
豊かな人間関係 34.7 24.1 19.2 13.0 11.9
資格修得第1 3.1 5.3 3.9 4.1
バイト・貯金 2.1 2.0 2.5 2.7
ほどほど 10.6 15.1 21.4 21.5 21.7
何となく 4.1 4.5 4.9 4.1
その他 21.7 1.1 1.7 0.2 0.3