東京と千葉の違いについてー千葉のまったり感

生まれてからずーと千葉県(市川市、千葉市)に住みながら、学校、大学そして職場と約60年間に渡り、東京に通って来た。最初は区立中学に3年間(お茶の水)、それから都立高校に4年(赤坂見附)、大学・大学院に10年(駒場、本郷)、職場(本郷、江古田、四谷、茗荷谷)に40年近くも、そして各種の会合も東京だった。

大体千葉から東京までの通学・通勤に1時間半はかかるのは当たり前で、その間に本も読めたし講義の準備もできたのであまり苦にはならなかった。

その分、千葉に目を向けることはほとんどなかった。東京に比べすべての面で千葉は遅れているという印象だった。文化の面でも、学問の面でも、また思想的にも保守的で、教育の面でも目を向けるべきものは何もないという感じを持っていた。観光的にも高い山はないし、景観は平凡で、見るべきところはない。また、歴史的に誇るべきところはないと思っていた。

 ところが、ここに来て、ほとんど東京に行かず、千葉の中だけで暮すようになり、その居心地の良さを感じるようになってきた。まったりとした空気の中で、無理もせず、自然体で暮して行ける心地よさである。それなりに歴史もあるようだし、景色のいいところもある。文化や教育の面は、まだよくわからない。

 この緊張感のないまったり感は、若い人や働き盛りの人にどうなのであろうか? そのことは気になるが 地元千葉のよさをもう少し見つけてみたいと感じる今日この頃である。