東京工業大学名誉教授の坂本昂先生が、3月22日にご逝去されたというお知らせをいただいた。ご冥福をお祈りする。
今から40年近く前、私は院生の頃、東工大の坂本先生の研究室に通い、学校の授業をビデオに記録し分析する工学的手法を学び、先生が機械(アナライザー)を駆使しての大学での名講義に出させていただいた。その時、先生の秘書の聖心女子大出身の女性がとてもきれいで上品で驚いた。このような上品な先生や雰囲気は私の専攻する教育社会学の分野には皆無だったので、そのギャップに戸惑った。(「教育社会学の分野は、下の階層から成りあがろうとするものが幅を利かせている」-これは私の偏見?)
その後、お会いしたのは、先生が大学入試センターの副所長をされていた時で、センター内の研究会での我々の研究発表を聞いていただき、的確なコメントをいただいた。
ここ数年は、中央教育研究所の理事会・評議員会で、年に1~2度お会いすることがあり、お体を少し壊されているようではあったが、お元気な姿や発言をお聞きし、歳をとってからも、このように、意欲的に努力することが必要と、感心させられていた。急なご逝去であった。心よりご冥福をお祈りする。