古巣に戻るーピアノに上にフランス人形

国民性は、無意識のうちに行動や生活に現れる、しかし、なかなか気がつかず、他の国の人が見たり、他の国と比較することによって、それが明らかになる ーそのようなことを昔、本で読んだよう気がする。確か、生活学会編の本の中に、家具などの置き方に、国による差がある、と書かれていた。
(中鉢正美編『生活学の方法』ドメス出版、1986)
日本では、ピアノの上にフランス人形が置かれることがよくあるという。これは、西洋人から見ると異様な光景のようであるが、日本では西洋へのあこがれが、ピアノとフランス人形に投影され、この2つが自然に結びついたようである。
うちでも、お雛様が飾り終わり、フランス人形は、元のピアノの上に戻り、人形の表情にも、古巣に戻り、ホッとした表情が見られる(?)。