Positive Thinking と Negative Thinking という2つの考え方がある。現実をきちんと見なければいけないが、それとは別に、悲観的に考えるか、楽観的に考えるかの二者択一で言えば、楽観的に考える方が、いいのではないか。
そのようなことを考えていたら、同じことを、とても的確な比喩で藤原新也が書いていた(下記)。
自分の文章で書けなかったことは悔しいが、楽をして同じことを言えていいか。
<ひとつ良いことがあれば100の悪いことは帳消しに出来ると言うのが私の考えだからだ。(中略)
根っからの楽天的な性格ということも作用しているかも知れない。
私はときおりあのチンパンジーと似ているようなところがあると思う。
小学生以上の知能があるよく訓練されたチンパンジーに目のない人の顔を見せても、そこに目を書き入れることはなく、いろいろなものを書き加えるという実験を見たことがある。
だが人間はそうではない。
目のない人間の顔を見せると必ずと言っていいほど、欠けた目を描く。
つまり人間という動物は欠けたものに目が行くわけだ。
あまり前向きとは言えない。
私はどうやらチンパンジーと似ているようだ。(中略)
マイナスのことに目を向けない私はおめでたい男なのかも知れないと思う。
しかしそのようにして67年間前向きに生きて来れたのであり、これからもその性格は変わらないだろう。
そして死ぬ間際には自分の人生の悪かったことは全部忘れ、いいことばかり思い出し、いい気分で死ぬであろう。> (CATWALK,、2月2日より転載)。