中学高校の英語教科書に文学(小説等)を掲載することは適切か

上記のことが気になり、生成AIに聞いてみた。下記がChatGPTの回答。世の中でどのような議論があるのか知らないが。

Q1-日本の中高校生は英語の基礎もまだできていないと思いますが、日本の中高の英語教科書に、文学の教材を入れることの是非を教えて下さい。

ChatGPTの回答―日本の中高の英語教科書に文学の教材を入れることには、賛否両論があります。それぞれの立場から考えてみましょう。文学教材を入れるメリットー①言語の豊かさに触れられる、文学作品には、日常会話だけでは学べない豊かな表現や語彙が含まれています。英語の「生きた使い方」を学ぶ機会になります。②文化理解が深まる。文学は単なる言語学習の材料ではなく、英語圏の文化や価値観を知る手がかりになります。異文化理解の促進にもつながります。②思考力を鍛えられる。文学作品には抽象的なテーマや深いメッセージが含まれます。それを読み解くことで、単なる「英語の暗記」ではなく、批判的思考や論理的思考を鍛えることができます。③英語学習の動機づけになる可能性。単調な文法・単語学習だけでなく、文学作品を通じて「面白い」「もっと読んでみたい」と思えるようになれば、学習の意欲向上につながるかもしれません。/ 文学教材を入れるデメリット-①英語の基礎ができていない生徒には負担が大きい。中高生の多くは、まだ基本的な英文法や単語を十分に身につけていません。文学作品の難しい語彙や比喩表現は、理解を妨げ、挫折につながる可能性があります。②実用的な英語習得を妨げる可能性。文学作品は一般的にフォーマルな言い回しや古い表現を含むことが多く、現代の実用英語と乖離している部分があります。日常英会話や試験対策を重視するなら、もっと実用的な教材の方が適しているという意見もあります。③読むことが目的化し、言語運用能力が向上しにくい。文学作品を「読むこと」だけが目的になり、書く・話すといった実際の言語運用能力を伸ばす活動が減る可能性があります。特に、中高生の学習時間が限られている中で、バランスを取ることが重要です。③生徒によっては興味を持ちにくい。文学が好きな生徒には良い教材になりますが、興味を持たない生徒にとっては「難しい」「退屈」と感じられ、英語学習の意欲を下げてしまう可能性があります。/折衷案としての解決策-①簡潔で興味を引く短編や児童文学を選ぶ。難解な文学作品ではなく、やさしい英語で書かれた短編や児童文学を活用することで、負担を減らしながら英語の面白さを伝えることができます。②対話型のアクティビティと組み合わせる。ただ読むだけでなく、内容についてディスカッションをしたり、簡単な感想文を書くなど、言語運用能力を伸ばす活動と組み合わせると、より実践的な学びになります。③生徒のレベルに応じた選択肢を用意する。すべての生徒に一律に文学教材を課すのではなく、選択肢として提供し、興味を持つ生徒にはより深く学べるような仕組みにするのも一案です。/結論―文学教材を入れること自体には意義がありますが、生徒のレベルや興味を考慮し、適切な作品を選ぶことが重要です。英語の基礎が未熟な段階で難解な文学作品を扱うと、かえって学習の妨げになりかねません。一方で、適切な文学教材を工夫して取り入れることで、言語の豊かさや文化理解を深めることも可能です。バランスの取れた教材選定と指導方法が求められるでしょう。

Q2 文学には文法的に特異なものが多く、単語も特異なものが使われ、また通常とは違った粋な表現をすることが多いと思います。そのような文学作品に、英語の基礎のできていない日本の中高生が接するのは、英語嫌いや英語が苦手と思う人を増やすだけではありませんか?

ChatGPTの回答―おっしゃる通り、文学作品には文法的に特異な構造や、日常会話ではほとんど使われない語彙、比喩表現が多く含まれています。日本の中高生がそのような文章に早い段階で触れることが、むしろ英語嫌いや苦手意識の原因になり得る、という指摘には大いに一理あります。特に以下のような問題点が考えられます:1. 文法や構文が標準的でない、文学作品では、倒置、関係詞の省略、詩的な表現、比喩が多用されます。たとえば、Never again would he see the sun. (彼は二度と太陽を見ることはなかった。)のような倒置表現は、普通の英語学習の文脈ではあまり出てこないため、基本的な語順の理解が不十分な生徒には混乱のもとになります。2. 語彙が実用英語と乖離している。文学的な作品では、古風な単語や詩的な表現が使われることが多いです。たとえば、thou, thee, thy(汝、汝を、汝の)、hath(hasの古語)、ere(beforeの古語)などは、現代英語では使われません。こうした単語に出会うと、「英語=意味不明な難しいもの」という印象を持ちやすくなります。3. 日本語と異なる「粋な表現」が誤解を招く。日本語の文学的表現と英語の文学的表現には違いがあります。たとえば、英語の比喩表現 (metaphor, simile) や象徴表現は、日本語とは異なる思考様式に基づいているため、日本の中高生にとっては馴染みづらいことがあります。Her voice was like honey dripping from a spoon.(彼女の声はスプーンから滴る蜂蜜のようだった。)このような表現は、直訳しても意味が理解しづらく、「英語は分からない」と感じる生徒が増える可能性があります。/結果として英語嫌いを増やす可能性.以上の理由から、文学作品を適切に扱わないと「英語はわけのわからないもの」という印象を与え、英語嫌いを生み出してしまうことが懸念されます。特に、日本の英語教育では「正しい文法・語順」を重視する傾向があるため、文学的な表現のような例外的な用法に触れることで、かえって混乱する生徒も多いでしょう。/解決策:文学を入れるならどうすべきか?それでも文学には文化的・思考的な価値があるため、もし教材として使うなら次のような工夫が必要でしょう。①文法的に標準的で簡単な作品を選ぶー例えば、アメリカの児童文学やショートストーリーの中には、比較的シンプルな英語で書かれたものもあります。『The Little Prince(星の王子さま)』英語版(児童向けながら哲学的要素もあり、平易な英語)O. Henry の短編(シンプルな構文ながら面白いストーリー)言語学習としてのアプローチを明確にする。②難解な表現を無理に解釈させるのではなく、日常英語と比較しながら教える。「この表現は文学的な言い方だけど、普通の会話ではこう言うよ」と実用的な視点を持たせる。文学作品を「読むだけ」ではなく、簡単な要約や会話練習と組み合わせる。例えば、登場人物のセリフを使ってロールプレイをしたり、ストーリーの要約を作る活動を取り入れることで、より実践的な学びにする。③全員に強制しない選択制にする。文学に興味のある生徒向けの補助教材として提供し、全員が必ず取り組まなければならない形にはしない/結論:文学教材の扱い方を慎重に考えるべき。英語の基礎ができていない段階で、文学的な教材を入れるのは、確かに英語嫌いを増やすリスクが高いです。文学作品を取り入れるなら、適切なレベルと指導法を考慮する必要があります。日本の英語教育では、まず**「英語を使える」という自信を育てることが重要**であり、無理に難解な文学作品を読ませるよりも、実用的な英語の基礎をしっかり固める方が先決でしょう。

Q3―日本の大学入試に、英語の小説が出題されることは稀だと聞きます。国語に関しても、小説はあまり出題されません。大学入試のことを考えると、日本の高校で英語の小説を、教材にすることは、あまり意味がないように思いますが、どうですか?

ChatGPT:の回答―おっしゃる通り、日本の大学入試では英語の小説が出題されることは極めて稀であり、その点から考えると、高校の英語授業で小説を教材とすることの実用性には疑問が残ります。また、国語の大学入試でも小説の出題頻度は高くなく、評論文や実用文のほうが重視される傾向があります。このことを踏まえると、英語の小説を高校の英語教育に組み込むことには、以下のような課題があると言えます。1. 大学入試の出題傾向と合わない。日本の大学入試の英語は、論説文や科学・社会系の文章が中心です。過去問を見ても、小説が出題されることは極めて少なく、出題される場合も非常に限定的です(例えば、文学部の独自試験など)。→ 英語の小説を読むことが、大学受験に直結するとは言い難い。2. 小説は言語的に非標準的な要素が多い。小説は比喩表現や文学的な語法が多く、大学入試で求められる標準的な英語運用能力とは異なる力を必要とします。→ 大学受験のための効率的な学習を考えれば、小説よりも論説文の読解に時間を割くほうが合理的。3. 限られた授業時間の中での優先順位。日本の高校では、受験対策・実用英語(リスニング・スピーキング)・文法など、多くのことを短時間で教えなければならないため、小説を扱う余裕はあまりありません。→ 小説を読む時間があるなら、入試頻出の論説文・ニュース記事・エッセイなどに時間を割くべき。4. 小説を教材にする意義が薄い。文学的な読解力は重要ですが、それを英語で養う必要があるかというと疑問が残ります。/国語の授業で小説を扱う機会があるため、英語でまで学ぶ必然性は薄い。英語を「使える」ようになることを重視するなら、もっと実践的な教材を使った方が良い(ニュース記事、インタビュー、エッセイ、プレゼン資料など)。/結論:高校の英語授業で小説を扱う意義は薄い.大学入試の出題傾向と合わない(論説文が主流)言語的に標準的な英語から外れる(特殊な語法や比喩表現が多い)限られた授業時間の中で優先順位が低い(受験や実用英語の方が重要)。国語で扱う機会があり、英語でまで学ぶ必要性が薄い。これらの理由から、高校の英語授業で小説を教材として扱うことには、あまり合理的な意義がないと言えます。どうしても文学を取り入れたい場合は、簡潔で標準的な英語の短編を補助教材として扱う程度が妥当でしょう。