高齢者の猛暑の過ごし方

 高齢者が熱中症で救急車で搬送されるニュースが続いている。幼い頃、家にクーラーなどなく、暑い夏を過ごした高齢者にとって、夏は暑いのが当然で、それで倒れるなんてありえないと思っている節がある。同世代の私も同様で、他人ごとではない。

 暑い7月、8月のテニスと卓球の練習への参加も、自分の歳を考えると、どうするか悩みの種である。卓球は、小学校と近くのスポーツセンターの体育館で行われるが、どちらもクーラーも扇風機もなく、締め切った中での2時間の練習のため、蒸し風呂状態である。スポーツドリンクを飲み、何とか気力で耐えている。炎天下でのテニスは、日差しでさらに暑い。ただ風が吹いたりして、卓球より暑さを感じない時がある。クレーコートの場合、練習前にコートに水を撒くと、その蒸発熱で、少しは涼しく感じることができる。それも午前11時までで、それ以降のテニスコートは暑い。

 私の小学生の頃の夏休みといえば、外でトンボや蝉取り、魚釣り、草野球など、友達と半ズボン、ランニング姿で外を駆け回り、暑さとともにあった。家に風呂も冷蔵庫もなく、夕方盥で行水をして、ラジオの「1丁目1番地」を聞くとやることがなく、7時過ぎには、蚊帳の中で寝ていたように思う。朝早く目が覚めてもやることがなく、寝ながら天井の模様ばかり眺めていた。

 今は、暑い夏はエヤコンのある部屋で過ごす子どもが大部分で、子どもたちもテレビとスマホとゲーム機で、涼しい部屋にいながら友達とスマホで話しながらゲームができ、テレビやYOU TUBEも見放題で、暑さを感じる時間は少ないのではないか。

 今の私は、家のPCの置いてある部屋のクーラーが壊れ、その部屋の構造と家の電気の配線の容量との関係で新しいクーラーの設置は無理と言われ、何とか扇風機で暑さに耐えている。それでも30度くらいまでは耐えられるが、それを超えるとクーラーのある部屋に退避せざるを得ない。

 昨日(7月6日)は、午前10時過ぎに自転車に乗り、20分かけて敬愛大学の研究室(客員3人の共同部屋)に来た。3号館の7階に研究室が並んでいて、土曜日は誰もいなくて、部屋でクーラーをつけると、25度に集中管理され、寒いくらいである。そこには最新のPCもあり、快適に過ごすことができる。研究室ということで、多少緊張感もあり、本もよく読める。ここが使えるのも今年限りなので、この夏は、避暑を兼ねて、研究室で多くの時間を過ごそうかと考えている。でも、1日誰にも会わず、誰とも話さず過ごすのは、退屈であることは確か。