入試問題

入学試験の問題に、自分の文章が使われたりとすると、それは名誉なことであろう。有名な人の文章は、よく使われる。それは、内容も文章もすぐれているからであろう。残念ながら、私の書いた文章が、大学の入試問題に使われたという記憶は全くない。

40年前の徳島大学の入試問題(論文)に、「このようなものがありました」と、教え子が教えてくれた。見てみると、41年前に、IDE(高等教育雑誌)に私が小林雅之氏と一緒に書いた調査の報告書の一部が使われていた。「そのデータの一部を読み取り、そこから自分の考えを書きなさい」という問題であった。私の文章が使われたわけではなく、内容が使いやすかったのであろう。当時徳島大学には、教育社会学の研究者がいたので、それで私達の書いた報告書が目につき、使ってくれたのであろう。感謝するとともに、この調査の報告や分析に関しては、いくつか苦い思い出もあり、また今だったらもう少し別の分析や考察をしたのにと思うと、少し複雑な思いである。(若い頃のことを思い出すと、恥ずかしくなることが少なからずある。)