前回、社会格差と教育という少し社会学的なテーマでの話でした。文部科学大臣の「身の丈」発言が教育の機会均等という教育の基本原則に反するということを皆さんに理解していただいたように感じます。社会階層の存在は否定できず、皆身の丈にあった生活を送っているので、それは否定できないのですが、上昇移動を目指すかどうか、身の丈にあった生活を送るかどうかは、これは個人の価値観、生き方の問題なので、政府や他者がとやかく言うべきことではないように思います。ただ社会的格差をなくす努力を政府はすべきでしょう。また上昇移動して幸福かどうかはわからないところがあります。前回のブリントで説明を省略しましたが、作家の芥川龍之介は、東京の下町の出身であるにも関わらず、有名な作家になり中・上流の生活を送り、地に足が着かず、創作意欲が枯渇して、作品が書けず、自殺してしまったという解釈(吉本隆明)を紹介しておきました。これなどは、身の丈にあった生活がふさわしい例です。失敗の場合のその後の適応タイプの話をしました。私の場合を少し申しあげようと思いましたが、あまりいい例ではないのでやめておきます。来週は、中山先生の道徳授業に合流させていただき、敬愛の卒業生で教育委員会に勤めている方の道徳教育の話を聞かせていただきます。来週は3301教室行ってください。それで、今日は道徳教育に関する基礎知識を皆さんに学んでいただきます。リアクションを見ていただくと、今日の授業の流れがわかります。
2019年 教育課程論第9回 (11月22日) 道徳教育の基礎知識
1 前回のリアクションを読んでの感想 2 小・中学校での「道徳」の時間の印象はどのようなものですか(1 楽しく有意義な時間であった 2 どちらともいえない 3 退屈な時間だった。 理由→ )3 道徳の科目は必要だと思いますか。(A参照)(1必要だと思う 2 どちらともいえない 3 必要ない) 理由→ 4 道徳と、マナー、ルールの違いは何ですか(B参照)5 文部科学省は、特別の教科「道徳」を、どのように位置付けていますか(C参照)6 道徳に内容の4領域は何ですか。その細目のうちあなたが重視したい項目は何ですか(2つ)(D参照)7 1時間、道徳の時間の授業を行うとして、どのような授業をするか、考えてください(学年、テーマも定めて)(C,D参照)8 他の人のコメントをもらう (添付参照)