教員養成でない教育学部や教育学科(それに子ども学科も)を修了した卒業生は、大学院に進み研究者・大学教員にならない場合、どのような進路にすすんでいるのであろうか。
教育という機能は、学校や大学だけではなく、家庭や会社や社会の様々な場面にあるので、大学の教育学部・教育学科で学んだことは、どの分野にすすんでも役立つことであろう。そのように学生にも説明してきた。
東大の教育学部の卒業生をみると、大学教員の他、文部科学省や教育関係の機関や企業、それにマスコミで活躍している人もいるが、多くは企業で他の学部の卒業生と同じような仕事をしている人が多いことであろう。先日、最終講義を聞いた小林雅之氏と同期で、私の助手時代、東大の教育社会学コースを卒業して、九州の地元に帰って議員などをしていた鹿田磨樹氏が「教育学術新聞」に寄稿している記事を見て、とても懐かしく感じた。現在は私立大学の理事長をしているという。大学時代に学んだ教育学(教育社会学)がこのような形で生かされているのだと思った。上智大学の教育学科の卒業生も大学で学んだ教育学の知識が、いろいろな形で生かされているのであればうれしい。