年末に見た村上春樹原作の映画「バーニング(納屋を焼く)」の感動がまだ心に残っていて、この間村上春樹に関する解説書を本箱から引っ張り出して読んでいる。
また、敬愛大学の准教授で比較文学・文化翻訳論が専門の芳賀理彦氏より最近の氏の著書『アメリカは日本文化をどう読んでいるのかー村上春樹、吉本ばなな、宮崎駿、押井守―』(春風社、2018、12)をいただき、読んでいる。 芳賀氏の本は、比較文学や文化翻訳という観点から、村上春樹他の小説がアメリカ人によってどのように翻訳され、受容されているのかを、具体的に示したもので、とても興味ぶかい。
翻訳というものがどのようなものなのか、何を目指しているのか、原作に忠実に行うべきことなのか意訳すべきことなのか、なぜ人は外国の文化に惹かれるのかなどいろいろなことを考えさせられた。村上春樹解釈に関しても、新しい視点が提示されているように思う。