今どきの若者の特質-文字に親近感

少し必要があって、今どきの若者の特質を調べている。今日(23日)、目に付いたものが2つ(新聞とネット)あり、記録に残す。

1 若者の文字消費「有史以来の量」 SNSが社交性育む 
(朝日新聞 2017年9月22日 )

 「SNSの普及に伴い、相手を尊重し、他人の目に自分がどう映るかを気にする人が増えた。コミュニケーション能力が飛躍的に高まったともいえる」。国語に関する世論調査の結果について、東京大学大学院の橋元良明教授(コミュニケーション論)は、そう分析する。
 調査では、「言葉に表して伝え合う」を重視する割合が半数を超えた。「ネットやSNSを重視すると実社会での人間関係が希薄になるとのイメージを抱く人もいるが、実態は違う」と橋元教授。1995年から続ける研究では、SNSの発達に伴い文字に触れ、使う時間が年々増えており、「新聞など紙媒体の活字を読む機会は減ったが、若者の文字消費量は有史以来最高のレベル」と指摘する。」

2 若者がよく使うSNSのトレンドは文字からビジュアルへ
(電通総研メディアイノベーション研究部 ttps://dentsu-ho.com/articles/3542)

<今のスマホユーザーは、画像を送ってコミュニケーションを図ることも増えていて、言葉ではなくビジュアルによって現在の状況、その場の雰囲気、自分の気持ちなどを伝えています。>
<写真を見ながら写真によってリテラルコミュニケーション(文字によるコミュニケーション)が連鎖するということが頻繁に起こっている>
<Picseeでは、ビジュアルありきのリテラルコミュニケーションのかたちがあるんだという点が発見でした>
<今の若者は周りからの見られ方を極端に意識して真の感情を語らないことが特徴の一つですが、その日何を感じたなどの自分の内面を記述することはせず、行動のログをビジュアルで示して、自分らしさを表現するというかたちが目立ってきている。>
<手軽に写真や動画を送ったり受け取ったりできる情報テクノロジーと、ユーザー側の心理の変化が絡み合い、若年層スマホユーザーを中心に確実にリテラルコミュニケーションからビジュアルコミュニケーションへのシフトが起こっている。また、スマホユーザーにとってはリテラルコミュニケーションやビジュアルコミュニケーションが区別されなくなっている面もあ(る)。今起こっているのは絵と文字とが一致していくという意味で「絵文一致」と呼べるような、新しいコミュニケーションの統合の形ではないでしょうか。>
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 上記の指摘が正しいとすると、今の若者がスマホを頻繁に使うことや写真を動画を送ることから、① 文字に以前より接するようになっていること、② 写真や動画と文字(リテラルコミュニケーション)が連動している。したがって、若者の読書離れは言われながら、文字への親近性は以前以上に増していることがわかる。