『現代の教育課題を読み解く』(研究報告NO103)の刊行

公益財団法人「中央教育研究所」の私達のプロジェクトの「現代の教育課題を読み解く」が発刊された(総ページ168頁、発行日、2024年12月25日)。

 内容は下記のような20章からなり、16名の執筆者が、自分の関心のあるテーマで考察を深めた論稿集となった。現代の教育課題に、新しい視点を提示したものと自負している。 扱われたテーマは、下記。

英語教育(2章、3章)、教育DX(4章)、探究活動(5章、6章)、教育制度改革(7章、8章)、生きづらさ(9章)、教員の病休率(10章)、キャリア教育〈11章〉、異文化間教育(12章、13章)、教育言説(15 章、16 章、18章)、生成AI(17章)、短大教育(19章)、子ども研究(20章)

全文は、https://chu-ken.jp/pdf/kanko103.pdf で読めるので、是非ご一読を乞う。

「高祖敏明先生叙勲をお祝いする会」

昨日(1月11日)、「高祖敏明先生叙勲(旭日重光章)をお祝いする会」は、上智大学2号館5階食堂で、上智大学教育学科と同窓会の主催で開催され、私も出席させていただいた。高祖先生とは、私の20年間の上智大学勤務の折、学科の同僚としてご一緒させていただいた。

高祖先生は、上智大学の理事長、短大学長、聖心女子大の学長も歴任され、政府の審議会にも多数参加されている。大学の理事長、学長の時も、教育学科の授業やゼミも他の教員と同様に担当され、教育指導を熱心になさっていた。今回の会は学科の教員他、学科の元教員や同窓生も多数(100名以上)が集まり、和やかで盛大なお祝いの会であった。その会で特に感じたことが2つ書いておきたい。

1つは、永く上智大学の中心にいらした高祖先生の飾らないお人柄の影響が大きいと思うが、上智大学の教員や学生たちの性格が穏やかで、我の強い人がいないのではないかということである。他の大学(特に東大)では違っているであろう。高祖先生からは、「この受賞は個人へのものというより上智大学へのもの、今日の会は同窓生の集まりになればうれしい」という出席者への配慮に充ちた挨拶があった。お祝いを述べた加藤幸次名誉教授、杉村美紀次期学長のお話も、謙虚で心打つものであった。会は華やかでありながら、とても上智らしい心温まる会であった。

2つ目は、私も多くの同窓生と久しぶりの再会でいろいろ話すことができたが、大学生にとって昔習った大学教師というのはどのような存在なのだろうかと考えた。「先生も昔とあまり変わりませんんね」「先生もお元気そうでよかったです」と言ってくれる卒業生が多く、とにかく、「元気に生き続けてくれればいい」と思ってくれていると感じた。齢取った教師をいろいろ気遣ってくれて、元教師としてはこのような会は居心地のいいものと感じた(これに甘えてはいけないが)。