敬愛大学「教職概論」第13回 講義メモ 

私の今年も、敬愛大学で、前期1コマ(教職概論)、後期1コマ(教育社会学)の授業を担当している。最初の予定は、対面授業であったが、遠隔授業(オンデマンド)に変更してもらった。その前期の授業も、15回中12回は終わり、残すところ後3回となった。次の7月4日の「講義メモ」を、下記に掲載しておく。

今教育界で話題の、「一人一台児童生徒に配布されたPC端末(タブレット)」を使っての「GIGAスクール構想」について、資料を読んで意見を書いてもらうというものである。これから教師になっていく教職課程の学生が、教育のデジタル化をどのように考えているのかを知りたいと思った。

第13回 講義メモ(教職概論) 児童生徒一人一台・PCタブレット(端末)配布の行方

今回は、今教育界で話題になり、これからの学校教育のあり方を大きく変える「児童生徒 一人一台・PCタブレット(端末)配布」の行方を、考えてみたいと思います。/ 新型コロナの蔓延、学校の休校などのことがあり、文部科学省は、教育のデジタル化を急速にすすめようとしています。/その表れが、昨年(2021年)4月に、小中の児童。生徒一人に1台のPCタブレット(端末)が配布したことです。/ それまでは、教育のデジタル化は、教師用の電子黒板や教師用の教科書のデジタル版などが主で、児童生徒用のデジタル教科書の普及はまだ先と考えられていました。(授業資料13-1)/しかし、新型コロナの休校があって、児童生徒用の教科書やタブレット(PC端末)の配布が、全国一斉に行われました。/ それ以前から財務省が後押しする「GIGA スクール構想」というものがあって、文部科学省は、それを急速に進めようとしています。/(授業資料13-2 、下記のWEBサイトを参照のこと)/(文部科学省 「GIGA スクール構想の実現へ」https://www.mext.go.jp/content/20200625-mxt_syoto01-000003278_1.pdf)/児童生徒一人一台・PCタブレット(端末)を使って授業をするということは、従来の学校の授業を大きく変えるということです。/これまで、黒板、チョーク、紙の教科書、ノートを使っての授業が、電子黒板、一人1台のタブレット(PC端末)、デジタル教科書を使っての授業になり、授業の形態、教師の役割、子ども同士の関係、宿題なども大きく変わります。/この文部科学省のGIGAスクール構想や児童生徒一人一台・PCタブレット(端末)の配布に関して、現場の教師たちはどのように考え、受けとめているのでしょうか。/それに関しては、さまざまなマスコミ報道もあります(一例として、授業資料12-3に、日経新聞記事2022.2.15を掲載しました)。/また、教育関係の学会でも、さまざまな議論があります。AB、2つ資料を提供します。/A 授業資料 13-4 小学校教員への調査からの報告(日本子ども社会学会 共同発表) you tube 動画)①西本裕輝・琉球大学教授, ②馬居政幸・静岡大学名誉教授/ B 授業資料 13-5 日本子ども社会学会 ラウンドテーブルでの議論 (学校教育DⅩの課題と可能性―小学校教員のデジタル化に関する全国調査をてがかりに―、馬居他)/ 今回の課題は、以上の資料を読んで、文部科学省の「GIGA スクール構想」や、「児童生徒一人一台・PCタブレット(端末)配布」された後の、学校教育の授業のあり方に関してのあなたの意見を書いて下さい、というものです。従来通り、黒板とチョーク、紙の教科書、ノートによる授業(A)がいいでしょうか、それとも、教科書もデジタル化され、子どもは一人一台パソコンを持って学ぶ形態(B)がいいでしょうか。/解答(コメント)は、200字~1000字程度で、KCNの課題提出の欄から、武内に送って下さい。

家庭菜園

今、物価高で、野菜の値段も上がっている。そのせいで始めたというわけではないが、娘の家族は、近く(自転車で5分)の畑を借りて、野菜を育てている(畑の借料は安い)。キャベツ、大根、ニンジン、玉葱、イチゴ、ネギ、カブ、ナス、レタス、インゲン、シソ、バクチ―と,取れる野菜はいろいろで、最近は取り立ての野菜を美味しく、食べている。ただ、畑は肥料がかなりいるのと、畑には水道や井戸がないので、家からお風呂の残り湯をペットボトルに入れたものを運ぶのが少し大変。また収穫量が多いとそれをもらってくれる人(家)を探すのが大変。

先日(25日)、子ども(孫)たちは、ジャガイモ堀をして、いい農業体験をしていた。

久しぶりの東京

先週の金曜日(6月24日)、半年ぶりに東京に行った。これは、退職して仕事をしていないということのせいもあるが、同時に新型コロナの自粛のせいで、東京で開催されていた会合が皆中止になり、あってもリモートで開かれるせいである。私は中学生の時から数年前まで千葉から東京に半世紀以上、平日はほぼ毎日電車で通っていたので、隔世の感がある。

まず電車に乗るのに緊張した。電車内での人との距離の取り方や目の置き所など、どうしたものかと戸惑った。普段家でダラーとしている生活とは違う緊張感があった。たまにはこのような緊張感も必要だと思った。また電車の中は本もよく読める。

その日は、赤坂見附と東京で人に会う用事があり、地下鉄丸の内線にも乗り、銀座や霞が関で乗り降りする人も見て、千葉の田舎とは年齢層も人の服装や雰囲気も違うなと、お上りさん気分であった。東京駅丸の内北口の「丸善」のカフェーで飲んだコーヒーフロートは900円と高かったが、なかなか美味しくかった。「丸善」で絵や本を少し眺め、東京の人と文化を感じて、精神の緊張度を少し高めた半日であった。

日本子ども社会学会第28回大会

日本子ども社会学会第28回大会が、6月25日(土)と26日(日)に、宮城教育大学が大会校で、WEBで開催された。ズームやオンデマンドでの開催(参加費無料)なので、遠くに出かけることなく、自宅で発表を聞くことができ、楽であった。来年の開催は、大分で対面開催とのこと、そんな遠方で、参加できるであろうか。

その発表要旨集録が、誰でもWEBで読むことができる(下記)

日本子ども社会学会 https://js-cs.jp/

第28回大会WEBサイト  https://jscs2022miyagi.wixsite.com/jscs2022/

発表要旨集録

https://docs.google.com/document/d/1i3TJideufidBHS8jcB9KsetGIZg58DCF/edit

違和感をいだくこと

日々生活している中で、「何か違うな」という違和感をいだくことがある。でもその原因はよくわからない。法律的にも道徳的にも違反しているわけではないし、慣習的に行われていることではあるので、文句のつけることもできない。居心地の悪さを感じるだけである。

一昨日(18日)、東大の検見川グランドで大賀ハスが見られるということをポスターで見たので、出かけた(車で10分)。ところが見学の人を全く見かけず、その日程を私が間違えたことを現地で気が付いた(1か月早かった。歳を取るとこのような間違いはよく起こす)。東大グランドの駐車場や大賀ハスを栽培している研究所の駐車場に車を停め、場所を探すことをしたわけだが、日程違い以外にも、何か居心地の悪さを感じた。

東大の検見川グランドは天然芝の広いグランドがいくつもあり、自然には快適なところであるのだが、(昔、大学院の研究合宿で泊り、グランドでソフトボールをしたことがある。訪れたのは40年ぶり)、地域の人、外部の人間に冷たい場所と感じた。その日は、ホッケーの試合があるのか、いろいろな大学の学生が集まっていたが、土曜日というのに、使っているグランドはほんの一角だけであった。グランド脇の宿舎に泊れるのは東大の学生か教職員に限られると利用案内にあった。

このような広大なグランド、土地を保有し、しかも大学のある本郷や駒場から遠く離れた地で(1時間半から2時間はかかる)、東大の学生や教職員の為だけに、保持する必要があるのかと思った。学生も使っていないし、あまり地域の人や外部の人に開放しているとも思えない。国立大学は、税金で賄われているのだから、もっと外に開かれてもいいのではないか。アメリカの州立大学は、もっと外に開かれていると思う。昔1年滞在したUWの経験から、そのように感じた。