現職の首相が、自民党の次期総裁選挙でも選ばれ首相を継続すると思われていたのに、突然総裁選挙に出馬しないと表明し、新聞の1面に大きな見出しが出るほど世間を驚かせた。しかし、考えてみるとそんなに驚くことではなのかもしれない。
藤原新也は、派閥で動く自民党を「多頭の龍」に例え、「多頭の龍は一つの首を切られても他の首でしぶとく息を吹き返し、敵と戦う。」としている。
「神話・伝承の中では、頭が複数ある存在は、頭がひとつしかない標準的な個体よりも強力な存在である」と言われる。頭が1つしかない野党がかなわないはずである。