世の中(社会)の学問である社会学の一分野(教育社会学)を専攻する以上、今世の中(社会)で流行っているものに目を向けることを欠いてはならないだろう。(それは単にミーハーということであるが)
興行収入上位のアニメーション映画一覧を観ると、劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年)が、 1位になっている。 2位宮崎駿監督「千と千尋の神隠し」(2001年)や、3位新海誠監督「君の名は」(2016年)である。
少し遅れてしまったが、昨日(7月10日)、家にあったDVDを再生して、テレビで「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」を観た。幼い子どもが感動するアニメ映画を年寄りが観ていいと思うはずがない、と最初から醒めた気持ちで観たが、思ったよりは面白く、感動とまではいかなかったが、内容や映像がよく出来ている映画と感じた。ジブリの映画のようなカリスマ製作者(宮崎駿)と充実したスッタなしで、興行収入で1位になるアニメ映画をよく作ったものだと感心した。一般の評価は下記のようなものである。
<鬼滅の刃の映画「無限列車編」は本当に素晴らしい内容でした。「大人でもしっかりと楽しめる」という部分がとくに素敵だと思います。鬼滅の刃の映画「無限列車編」のは、原作漫画の第7巻と8巻を映画化したもの。鬼殺隊の炎柱「煉獄煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)」を中心に据えた壮大な物語となっています。ED(エンディングテーマ)「炎-LiSA」がめちゃめちゃ良かった。映像の内容、音楽、どれを取っても本当に素晴らしい作品です。「(https://zenipawer.com/kimetsu-moviekansou。)>
原作は少年ジャンプに連載されたものということで、少年の成長物語であり、殺戮の場面など多くありながら(アメリカでは年齢の幼い子だけで観ることはできないR指定になっている)、道徳的な内容が盛り込まれていて感心した(母親が子どもに「能力が高く生まれたものは、弱く恵まれないものを助ける使命がある」と諭し、それを子ども達が実行することが主題になっている(ように思う)
追記1 白石義郎氏(久留米大学名誉教授)は、「子どもの成長物語―スポーツ部活動」『子どもと学校』学文社、2010年)という漫画を分析した論文を書いている。その中に、ビルドゥトイングスロマンという自己形成小説の解説がある。「鬼滅の刃」も子どもの成長物語をコンセプトの1つにする少年ジャンプ誌の掲載が原作になっているので、その観点(自己成長)から分析が可能ではないかと尋ねてみたい。
追記2 宮崎駿や新海誠のアニメ映画に関しては、このブログで何回か言及している(2015.1112, 2019.8.22, 2019.8.22 他)