老後の過ごし方

 先日(9月18日)敬老の日があり、日本の人口の26%以上が65歳以上という報道もあり、高齢化社会であることを再度確認した。
私の住んでいる地区(千葉市稲毛区)も高齢者が多く、近所でバスに乗ると老人ばかりのような気がする。近くの会員制のスポーツクラブに行く(私の場合はテニスを月に2回ほどやるだけだが)と、スタッフは若い人達でお客(会員)はほとんど高齢者で、ここは老人ホームかと思う。特に昼間はそうである。
先週日曜日(17日)「卓球愛好会」の練習に顔を出したら(そこも高齢者が多い)、そこに近くの中学校の卓球部員の女子3人が来ていて、メンバーの高齢者はいつになく嬉しそうで張り切っていた。「近頃の中学校は粋なことをする。敬老の日が近いので老人たちの集まりに、中学生を派遣したのか」と思い、思わず中学生に尋ねてしまった。敬老の為ではないと言っていたが、本当の意図はわからない。

老後の過ごし方は難しい。
55歳の人が老後の過ごし方に関するブログを書いている。なかなか辛辣なことも書きながら、処方箋も具体的に示していて、参考になる。(一部、転記する)

<早くも55歳になってしまいました。学歴もなく頭も特別のスキルも持ち合わせていないミドルの自分が、日々楽しく充実した人生を歩むための様々な問題解決策やコツ、さらにはミドル視点において感じた事などを綴ります>

<真面目に働き続けた人が、年金暮らしを楽しめるのは、せいぜい始めの1年程度であるとの事実も散見される。当初は自由な時間を謳歌することができるものの、次第にそれにも飽きてしまう。とりあえず生活はできるが、することがないというのだ。朝食事をとると、カフェに行きそこでボーッとして時間を過ごす。そして昼に一度家に帰り、食事をしたら、次は公園にいってボーッとして夕方を待つ。実際にカフェや公園で、このようなご老人を見かけることがあるが、皆楽しそうには見えない。これはどなたの老後にも起こりうる現実である。そして、だからこそ今、考えておくべきである。老後の過ごし方を>
http://55-years-old-blog.hatenablog.com/

オーストラリアという国について

 私たちはアメリカやヨーロッパ諸国、あるいは中国や韓国のことは学校で習ったりニュースでみたりするので比較的よく知っているが、その他の国のことはあまり知らない。オーストラリアについても同様である。
 たまたまオーストラリアに関する本を読み(杉本良夫『オーストラリア―多文化社会の選択―』岩波新書2000年)、その国の制度や文化の特質を知ると同時に、日本との違いに驚き、また日本の特異性を思った。 読書メモを残す。

・オーストラリアでは、新しく国籍を取得したからといって、出身国の国籍を放棄する必要はない。問題は出身国側の規定がどうなっているかによる。(日本、韓国、北朝鮮、中国は2重国籍を認めない)
・オーストラリア国籍を取得していながら、英語なしで日常生活に事欠かない人たちがいる(ギリシャ系コミュニティで生活する人など)。オーストラリアの文化は無限に存在する。
・オーストラリアの人口の約6割が、異なる民族の組み合わせから成り立っている。5人に3人は混血児(カプチーズ・キッズ)。日本からの「ワーホリ・ブライド」も多い。
・移民を受け入れに当たって点数制を採用している。英語、年齢、国が必要としている技能などの総合点がある得点以上を移民として受け入れる、という市場方式をとっている。
・差別されている側の人たちが、自分たちに向けられた差別表現に全く逆の肯定的な意味を持たせることによって、差別を笑い飛ばしてしまうという例もある(「ウォグ」など)
・「民族文化」は多くの場合、その中身を定義する人に都合のいいようにステレオタイプ化されている。国の中で地域、職業、性別、学歴、会社規模による文化差も大きい。また文化は常に変化する。
・オーストラリアでは、同性愛の人たちは、子どもがいない、収入が多い、ライフスタイルにお金を惜しまないなど、不動産業者にとって大変なお得意さんになっている。
・オーストラリアでは、ジェンダー・ニュートラルな子育てが当たり前になっている。
・オーストラリアでは、戸籍制度がない。20代のカップルのうち、法律婚をしている人たちは6割に対して事実婚をしている人は4割である(同居関係が1年以上になると事実婚とみなされる)。30代前半では、法律婚と事実婚の比率は9対1となる。結婚式より銀行の共同名義口座の開設の方が新しい門出の象徴になっている。事実婚でも、二人が別れる時、財産の分配は法律婚と同じ原則で行われる。
・(大学の)授業料は大学卒業後、働いて払う。給料の3%から6%が差し引かれる。
・若者の多民族主義と男女平等主義は相関している。
・戸籍制度がないから夫婦別姓は法律的に問題になることはない。子どもができれば、両方の姓をハイフンで組み合わせるハイフン・キッズ(例 ブラウンースミス)にする場合も多い。
・戸籍制度がないだけでなく、住民票のシステムもない。引っ越しても役所に出頭する必要もない。日常的に必要なサービスをしている所(学校も含まれる)へ連絡を取るだけでいい。

どこでも戸籍や住民届があるのが当たり前と思っていたがそうではないようだ。戸籍のある国、2重国籍を認めない国(日本もそう)は少数だと知った。

私たちは日本で日常的にあることはどこの国でも同じと思いがちだが、そうでないことも多い。外国の制度や文化を知り、日本のことをもう一度考え直すことも重要である(比較文化的視点)。
オーストラリアは多文化共生をいち早く進めた国であり、これからの日本の社会の在り方を考えるのに参考になる。

<追記>上智大学の卒業生よりオーストラリアに関して、下記のコメントをもらった。

 先生の読書メモを読んだだけで、ほとんど読んだ気になれます。知られていない知見が多いですね。(別の本ですが)杉本良夫『日本人をやめる方法』はベストセラーで、90年代には大学入試現代文でもよく出ました(早大など)。
 上智の外国学部英語学科にオーストラリア社会を専門にしているジャックス・ マイケル先生がいて、オーストラリアに関する授業も担当しています(下記が授業内容)。
Australian Studies
We explore together a range of social, political and cultural issues, discourses and their relevance and meaning for contemporary Australia and beyond: for example, Aboriginal history and Australian history, indigenous issues, land and environment, the shift from White Australia to Multi-ethnic Australia, cultural diversity, immigration, citizenship and national identity debates, Australia in Asia/Asia in Australia, the Australia-Japan relationship, globalization and evolving Australian identities. We pay particular attention to the transnational forces that are influencing and shaping these issues.

岩波新書の山中速人『ハワイ』もオススメです。ご参考まで。

御宿合宿(その2)

男だけで、買い物をし、料理を作り、食べ、飲んだ。
若い人の飲み方食べ方で驚くのは、まず飲むより食事をすること。ビールや焼き肉より、カレーライスをまず食べる。男子学生の作る料理はも案外美味しい。その後、飲み(飲む量は少ない)、その後、焼き肉や料理を食べる。。
ギターの弾き語りもあり、卓球もして、若い人ととても優雅な一日を過ごした。
男だけの合宿というのは、少し殺風景ではあったが、気楽に楽しんだ。

IMG_7461

IMG_7462

IMG_7470

IMG_7471

IMG_7479

御宿合宿(その1)

敬愛大学のかってのゼミ生7人(3年男子)が、車で外房の御宿へ(台風の近づいている悪天候にも関わらず)、行くというので、私も現地で合流する。
みんなでお寿司屋のランチを食べた後、海に行き、砂浜で野球とサッカーを楽しんだ。
台風の前で、海の波は高かったが、それも楽しむのも青春の1ページ。

IMG_7425

IMG_7436

IMG_7439

IMG_7440

IMG_7446

IMG_7450

電子情報の検索について

かなり前のことだが、過去の新聞記事を素材に修士論文を書いた院生がいた。それは、大変な作業量で、新聞の縮刷版を何冊も図書館で借り、必要な箇所をコピーし、目当ての見出しやキーワードの数を数え、記事の内容を読んで分析するという方法をとっていた。
それが、今は新聞の記事のかなり以前のものから現代まで、電子情報でデータベース化され、見出しやキーワードで検索でき、その数がカウントされていて、実際の新聞記事もネットでそのまま読めるようになっている。

たとえば、朝日新聞の記事検索データベース、「聞蔵(きくぞう)IIビジュアル・フォーライブラリー」は、1879(明治12)年の創刊号から最新号までの記事を検索可能になっている。(これは、各大学のコンピューターから検索できるところが多い)
私自身は歴史(研究)に疎く、このデータベースを使って何かを書いたことはなかったが、今回必要があって少し使ってみて、とても便利なものであると知った。何か探している見出しやキーワードを入れると、たちどころにその数がカウントされ、その新聞記事を呼び出し読めるというのだから驚きである。

論文の検索も同じようなことがあり、今回自分が過去に書いた大学紀要が手元で見つからず、ネットの検索で簡単に探し出し、本文を確認することができた。
その他、私の知らないところで、電子情報の検索はすすんでいて、とても便利になっているのであろう。