今回の兵庫大学高等教育研究センターの講演の為に、敬愛大学のいろいろな年齢の5人の先生方にインタビューさせていただいた。
「学生の多様化と大学教育」というテーマを聞いた時、どのようなことが思い浮かぶかをうかがった。話は、自然と先生達の学生観と授業観の話となった。
その記録をここにそのまま記すことはできないが、全体の感想としては下記のようなことである。普段先生方と世間話をすること以上に、中身の濃い教育談義ができたように思う。
1 学生の多様性ということでは、学力の低さというよりは、国籍、生まれながらの特性(障がい、ジェンダー)、趣向、多様な能力という面に着目する教員が多い。
2 多様な人が集まっているところが大学であり、その多様性を生かす場が大学である。少数ながら、優秀な学生、センスのいい学生もいる。個々の学生への個別対応も心かけているし、学生同士が多様性を生かせるような工夫をしている。
3 学力の低い学生、学修意欲のない学生がいれば、その学生の興味などを聞き出し、根気よく指導する
4 英語など中高の基礎学力の欠けている学生には、中高と同じような教育も必要であるが、大学教員がやるのは限界があり、Eラーニングやスカイプなど外部の媒体を使い、それを単位に組み込むことも必要。
5 若い大学教員は、中高で教えた経験があるものも多く、また多様な学生が入学してくるというのは覚悟しているので。学生への対応も柔軟である。自分の研究は別という割り切りもしていて、明るい。