留学生について

敬愛大学に勤めて一つ悔やまれることは、大学にアジアからの留学生が多数いて、その何人かは、私の1年生のゼミでも担当させてもらっているにもかかわらず、彼ら(彼女)らとの交流がうまくいかず、ゼミも終わりそうなことである。
留学生はアジアから遠路日本の大学に留学に来たのであるから、日本のさまざまなことに関心があり、日本人の同級生や教員とも接して多くのことを学びたいと思っているに違いない、また祖国と日本の社会や文化の違いに驚き、その差異の由来を探求したいという気持ちを持っているに違いないと予想し、それらが学べる機会を作るのが担当教員の役割と考え、いろいろなことを企画し、水を向けたりするのであるが、留学生からは、戸惑った表情をされたり、ゼミを休まれたりして、うまくいかなかった。
私の努力や工夫が足りなかったというのが一番の理由だと思うが、アジアからの留学生が日本の大学に何を求めてやってくるのか、日本で何に楽しみを見出し、何に戸惑っているのかなど、きちんと実態を把握して対処する必要があったことを感じた。

昨年、うちの隣の家に2か月ほど滞在していたアメリカ人女性は、うちの家族の押しつけがましい(?)誘いも喜んでくれたらしく、彼女の日本滞在記録の写真に、うちの家族との交流も入っていて、アメリカ人が日本のどこに惹かれているのか一端がわかり興味深かった。
アジアからの留学生にもこのような写真の記録を出してもらえば、何かがわかったのにと悔やまれる。

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年賀状について

昔、友人のひとりが、「年賀状などという虚礼をやめよう」という「勇気ある提案」をして、その理由を書いた長々とした手紙を皆に送ってきたことがある。その趣旨に賛同しながら、ずるずると年賀状を出し続けてきた。
前年にお世話になった人に、そのお礼を兼ねて年賀状出すのはいいのだが、その関係が途絶えてからも、惰性で何年も年賀状のやり取りが続く場合が少なくなく、これこそ虚礼であり、やめた方がいい。
しかし、こちらから出さなくても先方から年賀状をいただくことがあり、その返礼を書き、結局年賀状のやり取りが続いてしまうことが少なくない。
「退職(や高齢)を機に、年賀状を取りやめます」と宣言される先輩や後輩もいて、それはスッキリしていいと思う。

教え子から年賀状をもらうことが昔は多かったが、今は少なくなった。昔勤めていた武蔵大学や上智大学の学生や院生から多くの年賀状を受けとったが(今もそれが続いている人も少なくない)、今教えている敬愛大学の学生から年賀状をもらったことはこの6年間1通もない。これも考えてみると少しさびしいが、今の学生に、教員に年賀状を出すという習慣はないのではないか。さらに年賀状自体誰にも出さないのかもしれない。普段からSNS(フェイスブックやライン)で友人と連絡を取り合っているので、わざわざ紙の年賀状で新年の挨拶をするなどという面倒なことをしないのであろう。
私の歳になると、年賀状を出さなかったり返事を書かなかったりすると、「生きているのだろうか?」とまず疑われるので、年賀状は、「今も生きています」という生存宣言のようなものになっている。
それでも、昔の知り合いや教え子から年賀状をもらうと、その人との交友や関係があった頃の情景がいくつか鮮明に浮かび、昔を懐かしみ、嬉しいことである。
武蔵大学の教え子のI君の今年の年賀状には、「子どもが就職の時期を迎えた」とある。彼で思い出すのは、授業の合間に私の部屋に来て「ジャックダニエル」を1杯のみたいといい、飲んで授業に出ていったことである。そんな牧歌的な時代があった。
上智の卒業前のゼミ生を自宅に呼んで料理してもらい食べる会を毎年開いていたが、そのときの働きぶりと、送ってくれた年賀状の今の家族の写真を重ね、彼女(彼)の今の生活ぶりを想像するのも楽しい。
このように、年賀状は、人それぞれ効用や楽しみがあり、なかなか辞められないのかもしれない。ただ、ネット時代だし、ネットの年賀状にした方が、便利でいいのかもしれないと思う(「もう既にラインでやっています。知らないのは先生だけです」という学生の声が聞こえてきそうだが)

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今年の初詣

私は戦後民主主義と科学信仰の時代に教育を受け育ったので、不合理なものへの信仰や感受性が乏しい。したがって、お寺や神社や教会に行くことがほとんどない。しかし、お正月ということで、家族の初詣(神社参拝)に同行した。
いつもは家の近くの稲毛浅間神社にお参りに行くのであるが、今回は午前6時と早起きして家から少し遠い(車で30分〜1時間)、千葉の香取神宮(http://www.katori-jingu.or.jp/)と成田山新勝寺(http://www.naritasan.or.jp/)にお参りした。
今日(1月3日)は、お正月で大安ということで、早朝にもかかわらず、駐車場はいっぱいで、多くの参拝客がいた。屋台もたくさん出ていて、懐かしもの(べっこうアメ、チョコバナナ,だるま等)、珍しいもの(トルコ料理)もあり、参拝途中、甘酒、トン汁、おせんべい、みたらし団子など、美味しくいただいた。
昨年は、私は「八方塞がり」の歳とかで、いろいろなことがあったが(お祓いも2回もした)、今年はお正月早々、家族で神社とお寺に丁寧にお参りしたし、成田山では車のお祓いまでしてもらったし、悪いことは起こらないことを心から願う。また、多くの人にとっても社会にとっても、良い年でありますように。

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