気になる水量(貯水率)

人にはそれぞれ趣味、好きなこと、心配事がある。
家人は、この夏の間、首都圏の水源の八木沢ダムの貯水量が心配で、そのサイト(http://www.geocities.jp/yagisawa_dam/)をいつもチエックしていた。そのうち雨が降り貯水率の心配がなくたっても、それが気になり毎日頻繁にインターネットで貯水率を確認している。水量を確認すると安心するという。

私は隣の家の外に置いてある瓶(カメ)の水量がいつも気になる。そこには私の買って来た金魚が5匹入っており、この台風の大雨で水が溢れると金魚も一緒に流れてしまうのではないかと心配でたまらない。外は大雨だが、金魚の命には代えられないので、傘をさして水量を確かめに行こう。

今見に行ったら、隣の人が、雨が瓶に入らないような対策をしてくれていた。これで安心して眠れる。

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ゆるさー「猫度」

ものごとは規則通りきちんとやらなくてはいけないし、そのようにやっている人を尊敬し見習い、また子どもや学生達にもきちんとやることを教育しなければいけない。
確かにそうなのだが、きちんとすることが生きやすいとは限らず、時にゆるい場所、ゆるい生き方が必要な時もある。

藤原新也が、土地の「猫度」という興味深いことを言っている。
野良猫が自由に行き来している土地は、「猫度」が高く、住みやすいという。猫という動物が勝手に生きている土地や空間というものには“隙間がある”せいだという。「猫度」の低い土地は、「猫の糞ごときに目くじらを立てるような狭い了見は持っている人」が多く住みにくく、猫度の高い土地は、人々は大らかで、ゆるい人が多く、住みやすいという。住む土地を探す時、「猫度」は重要な指標になるという。
同じように、ペット不可のマンションより、野良ではないが猫や犬の棲息が許されるペット可マンションの方が、住んでいる人々はゆるく、大らかで住みやすいかもしれないと思った。

教育社会学会の国際交流 -学会は内向き?

教育社会学会の理事会の中で、これからの学会の国際交流をどのようにすればいいのかという議論があった。
現在でも、大会時には英語で発表・議論する英語部会が2つ設けられているし、英語の論文や学会発表に賞を出す制度はある。しかし、参加者はあまり多くない。
グローバル化した社会の中で、「教育社会学会は内向きではないか、もっと国際交流を進めるべき」という意見と、「日本国内の教育問題を理論的にも実証的に解明することが主眼の教育社会学会は、日本的な枠組みと日本語という言語で議論しないと深いところに達しない」という意見が出されていた。
教育社会学会もかっては、欧米の有名な教育社会学者や社会学者をシンポに招いて講演をしてもらい、皆がその理論や方法を学んだという時代があった(講演者:ハービガスト、マイヤー、カミングス等)。

しかし、今は、そのような有名人を招けばいいという感じではない。海外の論文は簡単にインターネットで手に入る。多くの研究者が欧米に留学や在外研究で行き、現地で学んだ知識を持ち帰り、それを使って研究をし発表している。

しかし、その分、海外に目を向けず、国内だけ見て研究するという内向き状態に陥っていることも確かである。今でも優れた研究は、海外の研究動向を常にレビューし、そこから新しい理論や見方を学びながら、日本国内の実態を明らかにしようとしている。

学会発表は、 日本語と英語、また他の言語があまり意識されることなく、ちゃんぽんで行き交い、発表議論されるのが理想だと思う。

敬老の日に思う2―社会の高齢化

教育社会学会の大会に出て、600人もいる参加者の中で、自分は年齢の上から数えて1ケタの中に入るのではないかと思い愕然とした。私より年齢の上の人は、牧野暢男氏、有本章氏、竹内洋氏くらいで、同年齢同学年では住田正樹氏、矢野真和氏、久富善之氏を見かけたくらいである。とにかく70歳台はほとんどいない。それに、大学を退職した65歳以上の人も少なかったと思う。
学会は最先端の研究を発表し、新しい情報を入手する場と考えれば、研究や教育の第1線から引退した人にとって無益の場であることは確かで、65歳以上の人がいないのも当然であろう。それに年寄りがうろうろして口を挟まれては、学会を担う中堅にとって煙たくて仕方がない。
でも、今の日本の社会は65歳以上の高齢者人口が27.3%いる高齢化社会である。学会は、高齢者の生きがいや暇つぶしの場としての機能も、少しはもってもいいように思う。
学会の会費や大会の参加には、若者(院生)割引があるが、高齢者にも「高齢者割引」を作る必要があるように思う(大学の専任教員(中堅が多い)には年会費や旅費や学会参加費は大学の研究費から支給されるが、それ以外の人は自弁での参加になるのでかなりの負担になる)。

日本社会の高齢化(朝日新聞、2016年9月19日、朝刊より転載)
<65歳以上の高齢者人口(15日現在)は推計で3461万人で、総人口に占める割合が27・3%にのぼった。前年から73万人、0・6ポイント増え、いずれも過去最高を記録した。女性の65歳以上の割合は初めて3割を超えた。総務省が19日の「敬老の日」に合わせて発表した。
2015年国勢調査の速報値をもとに推計した。65歳以上の男性は1499万人(男性人口の24・3%)、女性は1962万人(女性人口の30・1%)。年齢別では、70歳以上が2437万人(総人口の19・2%)、75歳以上が1697万人(同13・4%)、80歳以上が1045万人(同8・2%)だった。
国立社会保障・人口問題研究所のこれまでの推計では、65歳以上の高齢者が総人口の3割を超えるのは8年後の24年とされている。少子高齢化が進むなかで働く高齢者も増えており、同省の労働力調査によると、昨年は過去最高の730万人。このうち65~69歳の就業率は、男性が52・2%、女性が31・6%だった。>