『約束された場所で』を読む

少し前の本だが、村上春樹の『約束された場所で』(1998年、文芸春秋)を読んだ。これは、オウム真理教の信者や元信者にインタビューした記録の本である。いろいろ衝撃的を受ける内容だった。
第1に、村上春樹という有名な小説家が、インタビュー記録のような地味な仕事をよくやったものだと感心する。
第2に、オウム真理教の信者の多くが特別の人でなく、普通の人たちで、自分の生き方などを哲学的に考える、言い換えれば少し突き詰めて考える人で、真面目な研究者などによくあるタイプであるということ(理系の高学歴者に多い)。
第3に、育った家庭に幾分問題があった人が多く、学校や一般社会に少し不適応で(「一般社会の価値観とはもともと完全にずれている」とも村上春樹は書いている)、現世の功利より精神の修養に価値を置く人で、少しバランス感覚を欠く人たちであること。
第4に、このような人たちを引き受ける受け皿を、社会が用意しないといけないということ(対談で、河合隼雄もその点を強調していた)。

世間からかなり特異だと思われている人が、実はそんな特異ではなく、誰でもそのような資質をもっているし、誰でもそう成り得るということが、衝撃的であった。

千鳥が淵の桜

東京の桜の名所といえば、千鳥が淵であろう。
昨日(3月31日)は、東京の桜は満開と聞き、夕方に四谷で研究会があるので、その前(4時過ぎ)に、九段下から四谷まで、千鳥が淵の桜を見ながら歩いた。
それなりにきれいであったが、いつもの千鳥が淵の桜と少し違っていた。今がまさに旬だという感じがしない。
それは、なぜだろうと考えると思い当たることが2つあった。一つは、満開といっても、2~3日早い気がした。まだ7分咲きくらいの感じで、まさに旬と言うには,少し早すぎた。もう一つは、見た時間が午後4時半過ぎという時間で、少し暗くなりかけていて、光の具合があまりよくなかった。やはり午前中の明るい光の中か、ライトアップされた夜桜を見るべきだと思った。
桜見物の通はそのようなことは知っているのか、いつもの千鳥ヶ淵の人の込み具合はそれほどでなく、外国人の姿がかなり多く、少し悔しい思いをした。
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千葉の桜

千葉も桜が5~6分咲きのよう。近くの公園にも、ちらほら、お花見の人が。平日のお昼は、小さな子どもを連れたグループが多い。老人グループや小学生のグループも見かけた。

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春の花

やっと春らしく、暖かくなり、道端にはタンポポ、公園にはチューリップなどの春の花でがいっぱいで、歩いていても楽しくなる。

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