先に書いたように千葉市の小学校を訪問しても、今の小学生が荒れているという印象はない。しかし、今日の新聞を読むと、小学生の暴力行為が増えているという記事が、文部科学省の調査から報じられている(下記)。
新聞に出ている都道府県別のデータでは、小中の暴力行為の割合(千人当たり)が、東京1.8人 、埼玉2.6人に対して、千葉5.7人と異常に高い。
新聞記事をそのまま信じていいのか、元の文部科学省の調査のデータ(文部科学省の解釈ではない)を見てみる必要がある(今は時間がないので、後でじっくり見ることにしよう)
(http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/27/09/1362012.htm)
少年の殺人件数の増減と、新聞が少年の殺人を記事にする数は対応していないという研究があるので、実感と違うマスコミ報道には、気を付けた方がいい。
朝日新聞9月17日 朝刊より転載
小学生の暴力行為、1万1千件で過去最多 昨年度調査
昨年度の小学生の暴力行為は1万1468件で、前年を約5%上回って過去最多となった。文部科学省が16日、国公私立の小中高校を対象にした「問題行動調査」の結果を発表した。中高生の暴力が大きく減ったのとは対照的に、増加に歯止めがかからなかった。
小学生の暴力の内訳は、児童間が7113件、対教師が2151件、器物損壊が1997件、それ以外の人への暴力が207件。教員を何度も蹴る▽文具を隠したことをきっかけに殴り合う▽登校中に雪玉をガラスに投げて破損させる――などの例があった。暴力があった小学校は、校内に限っても全体の12%にあたる2499校にのぼった。
文科省は、繰り返し暴力をふるう子や感情のコントロールができない子が増えていると分析。貧困などの課題を抱える家庭が増え、小学校入学前に言葉で意思を伝えさせるなどの家庭教育が十分でないケースが目立つという。加害者数を学年別にみると、小6は前年度より減ったが、小1は5年前の2倍以上に増えた。
一方、中学生の暴力行為は3万5683件(前年度比11・3%減)、高校生は7091件(同13・6%減)。減少は、非行集団が減った影響などが考えられるという。小中高生の合計を都道府県別にみると、千人当たりの発生件数が最も多かったのは大阪府の10・6件。最少は秋田県の0・6件だった。
暴力行為以外の調査では、小中高校生の自殺が230人。原因とみられる状況は「進路問題」が21人、「家庭不和」が20人。「いじめ」も5人いた。全体の人数は前年度を10人下回ったが、小学生は3人増えて7人だった。
小中学生の不登校は計12万2902人(前年度比3285人増)。小学生は千人当たり3・9人で過去最多だった。