教育改革に関する教員の意識調査

中央教育研究所の研究報告NO84 『教育改革に関する教員の意識調査―小学校・中学校を対象に―』が、8月31日に発刊になった。報告書は12章の構成で、13名の執筆による。
第1章の「調査の意図」のところに、下記のようなことを書いた。

<教育のあり方を考えるときに、教育の実態から考えることはきわめて重要である。
今回の調査では、学校教育の中核にあり、子どもへの影響力の大きい小中の教員に焦点を当て、その教員の教育に関する意識や教育改革に関する意見を聞いた。
 教職は専門職であり、教員は大学での教職課程の専門教育を受けた後、難関の教員採用試験を突破し、新任研修を受け、児童・生徒相手の現場実践を積み重ね、また自己研修や各種研修会、研究会に参加し、日々教員としての成長を図っている。そのような教員の見方や意見は尊重されるべきであろう。
 しかし、一方、教員は学校という狭い世界に閉じこもり、未熟な児童・生徒を相手にすることを宿命づけられており、その見方や意見は狭く囚われがあり、時代の変化を見通せない場合もある。
 一方、政治家、文部科学省、教育関係の専門家、審議会委員たちの教育に関する考え方や見解、そして教育改革案は、広く示唆に富んだものの場合もあるが、逆に教育現場を知らないものの理想や期待の押しつけであることも多い。
 教育現場の教師と教育関係者との対話は必要である。文部科学省や教育行政の関係者は、現場をよく知る教師の意見や見解に耳を傾けるべきであろう。教師が今の教育の現状や教育改革に関してどのような意見を持っているかを知り、それに基づいた教育改革案を考える必要がある。
教員といっても一様ではない。男性と女性、小学校と中学校、年齢、役職、担当教科、地域などにより違いが見られる。その実態も明らかにする必要がある。教師の果たす役割の大きいことから、教師の成長がどのようになされているのかを明らかにする質問も用意した。
教育の制度や組織や人々の意識のどこを変えていけば教育の改革ができるのかを探る為の調査である。
 以上のような問題意識をもって、小中の教師に、今の子どもや教育の現状、そのあり方、そして教育改革についての考えを聞いてみた。>

報告書(189頁)は、中央教育研究所(http://www.chu-ken.jp/)に申し込めば送ってくれる。HPにもアップされている。

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親の遺品を片付けるということ

あまり明るい話題ではないが、感じたことがあるので書き留めておきたい。
人の葬儀に出るのは、故人に哀悼の意を尽くす為やその他の理由があるかもしれないが、葬儀に参列する一番の理由は、参列した知り合いと故人のことを話しながら故人を偲ぶということにあるように思う。
同じように、親の死に直面し、きょうだいや家族と、親の遺品を片付けながら、親や家族の思い出を語り合うことが、何よりも悲しみを和らげ、心の安らぎにもなり、またそれが親の供養にもなることを、今日、妹たちと母親の遺品を片付ながら感じた。