私が家で留守番していたところ、近所の水道屋さんが、「奥さんにお風呂場の蛇口がおかしいので見てほしいと言われ、来ました」と玄関に立っていた。確かに、2~3日前から風呂場のホースの横から水が漏れ、風呂の栓についているチェーンも切れていて修理をしなければと思っていたが、妻にしては素早い対応だと感心しながら、お風呂場の壊れている部分を直してもらった(修理代 6000円)。
妻が夕方帰宅したので、「水道屋さんが来て、お風呂場を直していったよ」と伝えたら、びっくりして、「私は水道屋さんに電話していない。第1、電話番号を知らない」と言う。どうして、電話もしないのに、うちのお風呂が不具合であることを知ったのだろう、と不思議に思った。きっと、別の家の風呂が壊れ、水道屋に電話したのが、その水道屋が間違えてうちに来てしまったのだろう、ということで謎は解けた。
今頃、「お風呂の修理を頼んだのにぜんぜん来てくれないのはどうして」「え!修理には行きましたよ」という奇妙な会話がどこかで交わされていることであろう。でも、うちでは、その水道屋さんの電話番号も知らないので、それを止めることは出来ない。
昔、家庭講師先の高校生が、間違い電話で「中華そば3つ、出前お願いします」というものがあり、それに対して、「はい、わかりました」と、注文受けたということを聞いたことがある(とっさに、そのような対応が出来るのはすごいと感心した)。中華そばを注文した人が、待てど暮らせど、中華そばが届かず、怒り狂っている姿が目に浮かぶが、それと同じようなことを、自分もしたのであろうかと、心が少し咎める。