若い頃、長く灼熱のインドを旅していた 藤原新也の熱中症対策を紹介したい(SHINYA TALK、8月12日からの転載)
私はかつてインドのタール砂漠を横断したことがあるが、その酷暑たるや半端ではなかった。
実に60度を記録する日もある。
乾燥しているから生きて行けるが湿度があれば命が危ない。
砂漠では乾燥しすぎて発汗しているかどうかもわからないが、こころがけたのはその環境内における常温の水を飲むということである。
時にその常温の水は”お湯”になっているが、それでよいのである。
このことから日本の夏においても室内の常温の水ではなく、屋外に置いた常温の水を飲むべきである。
砂漠ではお茶を沸かもした。
お湯もよろしい。
旅では食料が乏しいから凝ったことは出来ないが梅干しをお湯に薄くまぜて飲むのがいい。
甘みのある梅干しがいいのだが、ただ酸っぱいだけの梅干しなら蜂蜜を加える。
塩と甘味が入っているからスポーツ飲料のようなもので吸収がよく、スポーツ飲料のように気持ち悪さがない。
ベースのお湯が麦茶であればかなり完璧。
麦茶と言っても昨今はただパックを水に浸すものがあるがあれはいけない。
やはり煎じて煮出すのが基本だ。
砂漠での経験に基づいたこの熱中症対策レシピ。
「列島沖縄化計画」対策のひとつとしたい。