村上春樹がFMラジオ(東京FM)で、DJをやっていることはどこかで読んだことはあったが、実際ラジオを聞いたことはなかった。今日の朝日新聞朝刊に村上春樹の早稲田大学での朗読イベントの記事が載っていて、その村上ラジオのことにも言及されていたので、ネットで検索し、過去のもの(村上RADIO,12月23再放送)だが、PCで聞いてみた(https://radiko.jp/#!/ts/FMT/20211223200000)
まず驚いたのは、その声の印象が、私の想像していたものと全く違うということである。(どのように表現したらいいのかわからないが)、あえて言うと,どこにでもいるサラリーマンのオッサンの声である。「~じゃないですか」「いいすよね」というフレーズもしょっちゅう出てきて、街で知らないオッサンにタメ語で話しかけられたような感じである。(これはPCの音のせいかもしれないと思い、慌ててPCに音楽用のヘッドホーン切り替え聞いてみたところ、少し落ちついた声で聴くことができた)。
短いトーク(内容は、村上春樹のエッセィによく書かれているような軽いユーモアの含まれた話)の合間にかかる曲は、昔の有名なポピュラー音楽やジャズなど聴きやすい曲である。
いま話題の著書 松岡亮二『教育格差』(ちくま新書、2019)の中に、村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス」の中の「文化的雪かき」(「誰かがやらなければならないことであるが、別に似たことは誰にもできる」に言及した箇所があり(322ページ)、村上ファンの一人の私としては、それだけでこの著者に親近感を感じてしまうが、そのような贔屓(偏見)を排して、客観的に本を読もう,ラジオを聞こうと、自分を戒めた(村上RADIOは、毎週日曜日19時より東京FMで聴けるとのこと,https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/)