大学生協の調査のデータをもう一つ転載する(朝日新聞10月⒙日、朝刊)
(いま子どもたちは)データ編:4 費やす時間、本からスマホ
1日の読書時間は31分だけど、スマートフォンは163分いじります――。
全国大学生活協同組合連合会による毎年の調査で、1日の平均読書時間を比べてみた。1973年は99分だったが、2014年には3割の31分になった。「0分」の学生は3%から41%に増えた一方で、73年調査で最多だった「60分以上〜90分未満」(29%)が16%に減った。
本の購入代金にも活字離れが影響しているようだ。下宿生の書籍費は80年の5350円をピークに減り、14年は1950円。自宅生も86年の5390円から減少して1670円となった。大学生協連の堀内久美さんは「若者が本を読まなくなった傾向に加えて、ここ10年は授業で教科書を指定せず、自作のプリントで代用する教員が増えた影響もあるのでは」と話す。
一方で、さらに本にお金を使いたいと思う人も。支出を増やしたい費目(二つまで選択可)を尋ねたところ、書籍費を挙げた人が80年の5割から減ってはいるが、14年でも2割いた。
読まなくなったのは本だけではない。1日に新聞を読む平均時間も、73年の40分から05年は10分になった(05年調査は平日の平均)。
今の学生が時間を費やすのがスマートフォンだ。1日の平均利用時間は2時間43分だった。男性(2時間32分)よりも、女性(2時間57分)の方が長い。読書時間が0分だった学生に限ってみると、男女ともに平均よりも15〜20分ほど長い傾向があった。一方、スマホを「持たない」または「利用時間が0分」と答えた人は4%だった。
サークル活動も調べている。「現在加入している」は75年の5割強から、14年は7割に増えた。ただ、サークルに入った理由(二つまで選択可)は今も昔もそれほど変わらない。「友達ができる」や「活動内容が好き」が3〜4割で多く、「異性の友達ができる」は数%だった。(佐藤恵子)