大学の教室の机・椅子は、固定的なものが多い。それはなぜなのか?
思い出してみると、小学校から高校にかけて学校の机・椅子は一人ひとりのもので、移動式だったように思う。机と椅子を移動して、班学習や小集団討論が簡単にできた。それが、大学では、固定式の長椅子のところが多い。
その原因は、1960年代末の大学紛争(闘争)にあるという話を、昨日寺崎昌男先生(立教大学名誉教授・東大名誉教授)よりお聞きし、納得した。大学紛争(闘争)当時は、学生がバリケードを作るために教室から机・椅子を持ち出した。それを防ぐために、それ以降、各大学は机と椅子を固定化のものにしたという。
今、大学はカリキュラム改革や授業改善が言われる中で、この固定した机や椅子では、改革が実行に移せない事態が生じている。授業で、小グループの討論もできず、困っているという。アクティブラーニングの導入の為に、固定化した机や椅子の撤去や移動式の机・椅子の導入が必須になっているという。大学改革にはお金がかかるのである。