大坂なおみ テニスの全米オープンの女子シングルスで優勝のこと

大坂なおみのテニスのUSオープンの優勝は日本人初ということで、テニスをやるものとしてうれしいニュースである。
ただ、実際の試合や表彰式をテレビのライブで見たわけではないが、会場ではセリーナ・ウィリアムズを応援している人が多く、大坂なおみの優勝に大ブーイングが起こり、彼女が表彰式では涙くんでいたと、インターネットでは報じられている。
日本のテレビや新聞は、そのことをほとんど報じず、大坂なおみの優勝をたたえる記事だけなのも、どうかと思う。
また、スポーツなのに、他国の人間が優勝したことにブーイングするとは,アメリカ人もそんなに狭い了見になったのかと驚く。(真実はもう少し、別のところにあるのであろうか。)

ここまで書いて、朝日新聞のデジタル版をみたら、どうも事情は少し違うようだ。ブーイングは審判に対しておこったもので、大坂なおみに対するものではないことがわかった。テニスファンがそこまで偏屈なはずがない。

大坂・セリーナ、殺気立つ観衆静めた ブーイングが一転
 アーサー・アッシュ・スタジアムが騒然となった。
 ニューヨークで行われているテニスの全米オープンの女子シングルス決勝で8日(日本時間9日)、大坂なおみが4大大会優勝23度の元世界ランキング1位、セリーナ・ウィリアムズ(米)から第1セットを奪い、第2セットも4―3とリードした場面だった。
 関係者席のコーチの身ぶりが「コーチング(指導)」の違反と見なされて警告を受けたセリーナは第5ゲームでブレークバックを許したときに、ラケットをコートにたたきつけて壊した。これが2度目の警告で、1ポイントを失った。
 さらに第7ゲームでブレークされた直後、ベンチに座ったセリーナは、ポイント剝奪への怒りが収まらず、主審に対して「私に謝りなさい。あなたはポイントも奪ったから、泥棒」と口汚く罵倒し、1ゲームの剝奪を言い渡された。
 異例の事態に、場内は主審へのブーイングの嵐が巻き起こった。結局、6―4で第2セットも連取した大坂がストレート勝ちした。
 表彰式でも当初はブーイングが鳴りやまなかったが、自身の立ち居振る舞いが恥ずかしいと気づいたのか、セリーナが審判らに憤る観客を制した。「もうブーイングはやめて。前を向きましょう」。準優勝のプレートを高々と掲げたことで、騒ぎは収まった。
 悲願の初優勝を飾った大坂に表彰式で満面の笑みはなかった。「こんな試合の終わり方ですみません。試合を見てくれてありがとう」と観衆にとつとつと語りかけると、称賛の拍手が20歳のヒロインを包んだ。場内にいた観客も、大坂の初優勝を祝福した。
(朝日新聞デジタル版9月9日より一部転載 https://digital.asahi.com/articles/ASL9944QGL99UTQP01G.html?iref=comtop_8_03 )

ニューヨークタイムには、詳細な報告がある。https://www.nytimes.com/2018/09/09/sports/serena-osaka-us-open-penalty.html?action=click&module=Top%20Stories&pgtype=Homepage
(一部転載)
A Muted Celebration
Williams and Osaka stood next to each other on the podium with the former champions Chris Evert and Billie Jean King and the U.S.T.A. president, Katrina Adams, but no one smiled at first. When the M.C. started to speak, the fans unleashed loud boos and Osaka pulled her visor over her face again, and wept.
Seeing that, Williams put her arm around Osaka and said something to ease the tension. When it was her turn to speak to the crowd, she implored the fans to stop booing and to laud Osaka’s achievement.