現代は親戚関係が段々薄れてきているのではないだろうか。親戚で集まるのは普段はなく、お正月かお盆か、誰かの結婚式か葬式や法事くらいになっている。それも、中心の人(父母など)が亡くなれば、お正月やお盆にきょうだいで集まることもなくなるし、結婚式や葬式も内輪で済まし、親戚で集まることも少なくなっている。
昔は、親戚の行き来も多く、子どもは叔父や叔母からいろいろ世話をしてもらうことが多かった。自分の少年期を振り返って見ても、狭い自宅に大学受験前の伯父や叔母が田舎(佐渡)から出て来て居候していたし、それらの叔父叔母にに勉強を見てもらったり、海水浴に連れていってもらったり、日比谷へ映画を見に連れていってもらったりした。その時見た映画「沈黙の世界」「隠し砦の三悪人」「麗しのサブリナ」などは強烈な印象が残っている。その時の影響が、今の自分の考え方や行動に大きな影響のあることを感じる。
そのお返しは次の世代へという気持ちがある。私はこのお正月は、私の実家の母のところに来た姪や甥の子どもに、お年玉や福袋をあげたり、一緒に遊んだりした。(逆に私が遊んでもらった感じもするが)子どもたちは昔ながらの他愛もないことに楽しみを見出し、昔と変わらない子どもの姿(ふざけたり、些細なことに笑いこけたり)も垣間見た。