雛人形

年中行事は、その由来やしきたりを知らなくても祝えば、季節感が感じられる。もうすぐ3月3日の「ひな祭り」。今うちにはお祝いの幼い女の子はいないが、雛人形が1年中くらい箱の中にいると思うと気の毒で、1年に1回は外に飾ってあげる。今日やっとそれを実行した。ネットで「ひな祭り」のことも調べたので、その一部を転載する。

<古代中国の「川で身を清めて邪気を払う上巳節」が日本に伝わり、日本古来の「人形流し」という厄払いの風習と結びつき、さらにそれが平安時代の貴族のおままごとである「ひいな遊び」と組み合わさって、徐々に今のような形になったといわれている。/子どもが生まれると人形をつくって保管しておき、3歳ごろになってから流すという時代もあったが、時を経て人形が豪華になっていくにつれ、流さずに素早く片付けるようになったという。/明治32(1899)年でも、生後1年未満の子どもの死亡率は15.38%だった。厄払いの行事が、いつしか子どもの健康と成長を祈る行事になったのも自然な流れかもしれない。/このように元は男女問わず子どもの健康と成長を祈っていた上巳の節句は、「端午の節句(5月5日)が男の子の日」という認識の広まりにあわせて、「女の子の節句・ひな祭り」として庶民に定着していった。江戸時代の中期以降は盛大な「雛市」が立ち、段飾りが生まれたという。「ひな祭り」という言葉もこの頃から一般的になっていった。/ひな祭りを祝うときに食べたい食べ物は、雛霰(ひなあられ)、ちらし寿司、ハマグリのお吸い物/ 飾り始めは1月中旬〜2月中,ひな祭りと縁深い京都では、立春(2月4日ごろ)からひな人形を飾り始める。2月18、19日あたり、二十四節気の「雨水(うすい)」の時期に出すのがよいという説もある。片付けは3月4日〜4月中旬の晴れた日に。二十四節気の雨水が終わった「啓蟄(けいちつ)の日(3月5日ごろ)」に片付けるのがおすすめだ。>https://skywardplus.jal.co.jp/plus_one/calendar/hinamatsuri/

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大学生の選抜・競争観、学歴意識について

これは四半世紀前のことだが、グループで学生文化の調査をしている時があって、いろいろな大学でアンケート調査と、学生へのインタビュー調査を行った。関西の大学でのことだが、一人の男子学生に「どうしてこの大学を選んだのですか」と聞いたところ、怪訝な顔をされて「自分は、高校卒業後、就職するか大学に進学するかを大変迷っていて、大学はどこの大学でもよかった。近くにあったこの大学に入学した」という答えであった。私は、大学名やその知名度を全く気にしていない大学生に出会い、びっくりした覚えがある。

今の大学生は学歴や学校歴に関してどのように考えているのであろうか。さらにその前提の選抜や競争に関してどのような意識をもっているのであろうか。敬愛大学の「教育社会学」の授業で、それを扱った回がある(第8回)。その記録の残しておく(「講義メモ」と学生の回答例)。学歴意識や選抜・競争観に関しては、大学差があるように思う。他の大学の学生の意識はどうであろうか。

大学入試の季節

今は大学の一般入試のたけなわの季節である。大学を退職して大学入試にも関わらなくなると、大学入試の状況にも疎くなる。知り合いの高齢者と雑談していて、「今年孫が大学受験で」というような話の中で、大学入試のことを聞かれることがある。しかし、私は今の入試状況には疎くなっていて、何も答えられない。

最近の新聞では、今の入試時期に合わせて、入試関係の記事が多い。2月15日の朝日新聞朝刊の「耕論」では、「変わる大学入試」というテーマで3人(志水・阪大教授、濱中・早大教授、布瀬川・現役東大生ライター)の意見(オピニオン)が掲載されていた。大学で多様な学生に出会うことが必要で、大学入試も多様化する必要がある。ただ多様化をめざした推薦入試などの総合選抜は、親が教育熱心な裕福層や私学の中高一貫校が有利になる傾向があり、「階級が逆転できる」一般入試も必要という意見であった(オピニオンの2人は教育社会学者だが、3人とも東大という偏りは少し疑問)。

大学入試(選抜)はもともと(明治の時代)、大学の授業を聞いて理解できる能力があるかどうかの資格試験(外人教師の英語が理解できるか等)であったものが、(明治後期以降)入学希望者が増えて選抜をするようになり、その選抜の公平性が問われ、それに適した一般入試(筆記試験)になったといわれる。したがって、それぞれの大学の教育の内容や水準に合わせた学生を、公平性も担保しつつ、選抜をするのが筋であろう。東大が多様性を名目に基礎学力のない学生を入学させて、東大が目指す本来の教育の達成ができなければ元も子もない。

ネットで調べると文部科学省が2022年7~8月に、全国の大学短大を対象に「大学入学者選抜の実態の把握及び分析等に関する調査」を行い、その結果を2023年2月に公開している。(https://www.mext.go.jp/content/20230417-mxt_daigakuc01-000028258_1.pdf)その要点がBtween(https://between.shinken-ad.co.jp/detail/2023/04/nyushicyosa.html)(2023.04)でも紹介されている。文部科学省調査の主な結果を下記に転記しておく。

<報告書の目次;第 1 章 調査概要、第 2 章 大学別調査、第 3 章 入学者選抜の実態 .第 4 章 大学入学共通テストの利用の実態、 第 5 章 個別選抜の実態 .第 6 章 英語資格・検定試験の活用の実態、 第 7 章 記述式問題等の出題の実態 /令和3年7月に「大学入試のあり方に関する検討会議 提言」がなされた。 当該提言においては、実証的なデータやエビデンスに基づく政策決定の重要性が指摘されており、大学入学者選抜方法の多様化・複雑化が進む中で、国として的確な現状分析に基づいて検討を進めるためにも、国内の全大学・短期大学が現在実施している入学者選抜の状況について、最新の動向を網羅的に把握する必要がある。/国内の全大学・短期大学に対し、各大学が実施する令和4年(2022)度大学入学者選抜について、選抜区分ごとに英語資格・検定試験の活用及び記述式問題等の出題状況を含む選抜方法の詳細を把握する。/ 調査対象-全ての大学(国立大学、公立大学、私立大学、公立短期大学、私立短期大学の計 1,071 大学)を対象としている。 回収数は 1,071 大学(76,113 選抜区分)(回収率:100.0%)。/ 調査方法―e メールによる調査票の発送及び回答票回収 / 調査時期―令和4年7月 14 日~令和4年8月 31 日/大学全体の全選抜方法について、一般選抜 43.3%、学校推薦型選抜 26.9%、総合型選抜 16.8%が上位にあがる。/学校推薦型選抜の種類を入学者数別でみると、公募型が国立大学では 98.6%、公立大学では 85.8%、私立大学では 22.1%である。/私立大学において、公募型学校推薦は 53.6%が他校併願可である一方、指定校は 92.3%が専願である。/一般選抜において共通テストを利用して合否判定する選抜区分は、国立大学 94.8%、公立大学で 96.8%、私立大学では 45.6%である。他方、利用しない選抜区分は、国公立とも0%、私立大学で 52.6%である。/英語の資格・検定試験の活用がある選抜区分は、一般選抜で 24.3%、総合型選抜が 33.9%、学校推薦型選抜が 26.0%である。/一般選抜における個別学力検査において、記述式問題を出題している選抜区分の割合は、国立大学では全体の 99.9%、公立大学では 99.9%、私立大学では 40.2%である。>

学生の入学選抜別内訳は、全体で一般選抜43.3%、学校推薦型選抜(指定校+公募) 26.9%、総合型選抜(AO等)16.8%と、一般選抜が5割を切っている。一般選抜を国公立別にみると,国立大学49.1%、公立大学40.9%、私立大学42.7%と、一般選抜以外が、国立大学でも半分も近くいるというのは驚きである(公立大学は私立大学より多い)。/「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」以外の選抜は、「専門学科・総合学科卒業生選抜」(全体0.2%),「帰国生徒選抜」(4.3%),「中国引揚者等選抜」(0.1%),「社会人選抜」(4.6%)「その他選抜」(3.8%)で、それで入学する学生の数は少ない。

上記の学生の割合(%)は、実際の学生数の割合とはいえないところを注意する必要があると思う。国立大学の学生の49.1%、公立大学の40 .9% しか、一般選抜で入学していないということは到底考えられない。この調査では、回収数は 1,071 大学(76,113 選抜区分)(回収率:100.0%)とある。この「選抜区分」の説明がどこにも書かれていないが、多分それぞれの大学には大学入試の形態が複数あり、それを「選抜区分」といっているのであろう。/たとえば、全ての大学の「選抜区分」で、一般選抜と学校推薦型選抜と総合型選抜の3つを行っているとすると、その(学生)数は、一般選抜33.3%,学校推薦型選抜33.3%,総合型選抜33.3%とこの調査では表示されるが、実際の学生募集数・合格者数は、国公立大学では、一般選抜で圧倒的に多く、学校推薦型選抜と総合型選抜では少なくなっているはずである。/選抜別の実際の学生数をこの調査ではカウントしていない。なぜ個々の大学に(「選抜区分」別の)選抜形態の様相だけ聞いて、それぞれの選抜方式(一般選抜,学校推薦型選抜,総合型選抜)での、合格ないし入学した学生数を聞かなかったかが疑問である。/さらにこの大規模な調査は文部科学省だからできた貴重なデータの集積からなるが、調査は外部委託で、報告書も委託先の調査会社による単純な集計のみの記載で、できるはずの貴重な分析考察が全くなされていない。だれがこの調査に関わってのかも書かれていない。/東大社会研究所のアーカイブに是非元データを寄贈して、関係者や研究者に公開してほしものである。(あるいはもう公開されているのかもしれないが)

湯河原の梅と河津の桜を見に行く

今年は、例年に比べ、寒さや暖かさの変化が予測できず、どこかに花を見に行くのも、予想が付きにくい。一昨日(2月20日)湯河原に梅の花を見に行ったが、小高い丘一面の梅の花が5分咲き程度で、「わー綺麗」という感じではなかった。梅の香りも楽しめなかった(1)。

その翌日(21日)、河津駅の近くに河津桜を見に行った。こちらはもう時期は過ぎたのかという予想に反して、まだ満開で十分に楽しめた。川の両側、土手の両側に1キロ近く(?)ピンクの河津桜が咲いて圧巻で、千鳥ヶ淵の桜のような感じで、遠路来た甲斐があったと感じた(2)

今回は、東伊豆を小田原から湯河原、熱海、伊東、伊豆高原、河津、下田の海岸線を車で走り、半島を横断し、松崎から西伊豆の海岸線を堂ヶ島、土肥温泉、戸田港を経由して沼津まで行き、東名に乗り千葉まで帰る車での旅行であった(湯河原温泉と土肥温泉に宿泊)。西伊豆の戸田港から海岸線を北上する道は、山を上下するような道で、断崖の下に海が見え、圧巻のすごい景観で、千葉とは全く違う西伊豆の景観を楽しんだ(天気は雨で、富士の雄姿見えなかったのは残念)(3)

注1 湯河原梅林の開花状況と写真は https://www.yugawara.or.jp/feature/2914/ 参照/ 注2 河津桜の開花状況と写真はhttps://kawazuzakura.net/参照/ 注3 西伊豆のドライブコースと写真はWEBにたくさん紹介がある。たとえばhttps://gazoo.com/drive/spot/19/09/13/、https://journey.oyoyo-m.com/plan-nisi-izu/

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『教育、大学、文学、ドラマ、日常』の学生の感想

1年半前に手づくりで作成した冊子『教育、大学、文学、ドラマ、日常-教育社会学的考察』(2022.9)には、Ⅲ章「学校教育」の章だけでなく、その他の章にも「教育社会学的考察」を入れたつもりである。それで、2023年度の後期の敬愛大学での「教育社会学」の授業でも学生に初回の対面授業で配布し,第12回の授業では、その冊子を読んでの感想を寄せてもらった。課題を次のように提示した。

<武内清「教育、大学、文学、ドラマ、日常-教育社会学的考察」(2022.9)の感想を書いて下さい。(手元に冊子のない方は、私の HP (https://www.takeuchikiyoshi.com)の2022 年11 月13 日)でも読むことができます。感想は、その冊子の項目のどれか 1 つでも、複数でも冊子全体についてでも構いません。全体はⅠ~Ⅹの 10 の章からなっています。この冊子は、 教育や学校だけでなく、教育の周辺のいろいろなテーマに関して、教育社会学的ないし社会学的な考察を加えています。教育社会学や社会学の見方を少しでも理解していただければと思います。>

提出された感想は、多岐の章にわたっている。比較的多かったのは「学校教育」(Ⅲ章)、「日常生活の社会学」(Ⅵ章)、「韓国ドラマ、映画」(Ⅷ章)、に関することである。そのいくつかを掲載する(匿名での公開は、受講者の許可を得ている)。

<今回は、初回の授業の際に受け取った「教育、大学、文学、ドラマ、日常 ー教育社会学的考察ー」という本についてレポートをする内容であった。正直、この課題に取り組むまではこの本を読む機会がなかったため、新鮮な気持ちで本に触れることができた。この本では、冒頭に書いてあるように社会学の授業に役立てるだけでなく、武内氏の社会学的考察の一部を提示することや武内氏の生きた過程(自分史)を語る内容となっていた。1~Ⅹ章にわたるかなり細かく別れたテーマが展開されており、どれも魅力的な内容であり、楽しく読むことができたが、その中でも最も興味を惹かれたのが「Ⅷ 章(韓国ドラマ、映画)」の内容である。それまでの章は大学のことや日常など、私たちの身近な部分について触れた内容もあったが、どれも教育や社会学に関連付けた内容となっていた。そのため、本章も韓国ドラマや映画を教育や社会学に関連付けた内容になっているのだと想像していた。しかし、このⅧ章(韓国ドラマ、映画)は学習的考察などが特に書かれておらず、武内氏の韓国ドラマについての意見やネットに出ている感想のみが綴られている内容となっていた。私はこの衝撃的な内容に驚きを隠せなかった。普段は教育についての議題を資料を元に考察したり、自分なりの意見でまとめるといった学習的内容が多い中、武内氏の韓国ドラマに対する愛、そして韓国ドラマを通して現代韓国における恋愛観や社会観の考察といった私的内容のみで構成されていて、非常に読んでいて興味深い内容であった。>(以下略)        (その他の感想は以下の添付参照)